【はじまり】シュトラム【王子】

まめ(じろう)
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「太陽と月 はじまりのカタチ」企画様【illust/64996896】へお邪魔致します。
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■シュトラム・ニザウェル(♂/180cm/22歳)【一人称:俺//二人称:お前さん】

 年を通して雪が振り続ける氷竜の国「ニザウェル」の第一王子。
 政に興味のない奔放な性格。
 太陽の大陸との交易目的で今回の話が持ち上がった。

■雪深き竜の国「ニザウェル」
 国土が小さくそのままの姿では暮らしにくいと判断し
 やがてヒトの姿に变化する術を身に着けた三つ眼の氷竜達が住まう国。
 土地柄ゆえに採れる作物は乏しいが、種族柄皆々が丈夫な為
 国民達は比較的事無く暮らしている。
 交易により国をより豊かに住み良く、凍えて訪問してくる
 旅人達のもてなしくらいは満足に出来るようにとの試みらしい。
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♡(12/2)素敵なご縁を頂きました!
毒花と薬効の国ヴェルマー 第一王女:リン・メイリス・ヴェルマール様【illust/65808616

「婚約相手」を迎えに、七日間の空の旅を終えたどり着いた其処は
暖かな空気、鮮やかな草花。立ち昇る湯と火山の煙と
自分たちの故郷とはまるで違う、鮮やかで美しい景色だった。


「ああ、お前さんが…失礼、貴女がリン王女殿か。
 せっかくの場にこのような飾り気の無い竜の姿で失礼―俺がニザウェル第一王子、シュトラムだ。
 双方の国の繁栄を願って―…ああ、駄目だ駄目だ、堅苦しい挨拶はどうにも苦手だ!」
「こっちの土地に竜は居ないのかい?東国に棲むとされる"龍"とはまた違うと思うが…
 なんだか、そう言われるとくすぐったい気分だな。俺はお前さんの方がよっぽど可愛らしいと思うが?」
「ああ、これは俺達の国付近に住まう氷竜の特徴だ。
 他の種族は2つ目が多いと聞くのに、こうして同じ三つ目同士が結ばれるとは、これも何かの縁なのかもな」


ヴェルマール王家の持つ毒抜き技術により見事に食用に加工された"ロン"や
心地よい温泉、手厚いもてなしを賜った三晩の後、
出国の折に彼女が今にも泣き出しそうな顔をしているのが目に留まった。


「…そうか、いやお前さんは婚姻が出来る歳とはいえまだ幼いんだ。
 里心が付くのも当然だろう?…なあに、翼ひとつで此処まで来れたんだ。
 お前さんが望むなら、いつでも飛んで連れてきてやるさ」
「リン、ニザウェルは寒いだろう?家には各々暖を取る術が用意されてるが
 それでも陽が落ちず火山の地熱で常に暖かいヴェルマ―に比べればなあ…無理はするなよ?」

「リン、俺はこのとおり放蕩とも言われるほど好き勝手振る舞ってきちまったが…
 お前さんが、この国の奴らが、そしてヴェルマ―が永く栄えるよう
 ―なにより、我が愛する妻が不自由なく暮らしていけるよう…俺も頑張るとするさ。
 ゆくゆくの王妃として、俺に付いてきてくれるかい?」

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2017-12-01 10:59:31 +0000