日が沈み――夜が来て。
暗くなり――月が昇る。
草木も眠る満月の夜、部屋に置かれたテレビが光を放つ。
青白く、そして怪しく――住み慣れた寝床から一匹のポケモンが姿を見せる。
「暗イ――デモ、明ルイ」――空ニ浮カブ丸ト点ガ、イツモノヨウニ光ッテイルカラダ――
「空ニ浮カブ大キナ丸、アレハ一体何ダロウ」
「コンナ暗イ中デモ明ルク光ル、全テヲ照ラシ出シテイル」
「・・・自分モ、アンナ風ニナレルダロウカ、
誰カノ為ニ輝ク事ガ出来ルダロウカ?」
(・・・時間ダ、ソロソロ戻ロウ――)
月が沈み――朝が来て。
明るくなり――日が昇る。
捨てられた洋館で、ポケモンはずっと待っている。
自分が輝ける誰かに出会うその時を。
2008-04-10 14:38:36 +0000