「復活者を大量に創り出す…そんな魔法の存在、その可能性はあるのか、だって?
俺にとっての魔法とは、不可能を可能にするもの。時に奇跡を起こすもの。
死んだはずの君を動かしているものもまた、魔法と言っていいだろう。
そしてもう一つ言えるのは、世界に対してこんなことをする魔法使いは、頭が普通じゃないってことだなあ」
そう、これはまさしく”世界に対して”仕組まれた途方もないもの。
復活者である目の前の悪狼もそうであるように、この世界に生かされる限り、その裏側が見えることもない。
そんなことを思った矢先。
激しい戦いの中で蠢くマグナガラムの額に、人の佇む姿が見えた。
一体いつからそこにいたのか、誰も気が付かないような静けさで。
しかし戦場の誰もが身震いするような、赤い光を身に纏っていた。
「嫌な予感がするな」
そう言って悪狼の方を見やると、彼は会話も忘れるほどに赤い光をギロリと睨みつけていた。
復活者として、死して再び生かされるものとして、知り得ぬ世界の裏側を覗こうとするかのように。
◆こちら【illust/64614341】への返答という形で。
エノ王子が出てきた以上、ハロルドが復活者であるヴィライムさんに知った顔で語るのも…と思ったので
このような形になりました。問題あればパラレルスルーもしくはご一報ください。
◆お借りしました
ヴィライムさん【illust/64396845】
公式より、悪竜王マグナガラム・復活の王子エノ【illust/64641999】
ハロルド【illust/64000088】
◆企画元:pixivファンタジアRD【illust/63908677】
2017-08-29 15:28:58 +0000