第三弾
東北・真夜中の二人山山麓。
かつて非業の死を遂げた男女が一つとなった怨霊が散華したこの地に
黒衣をまとった女が立っていた
「やはりな...怨念は消えてなどいない、本体の魂が消滅する際切り捨てられただけだ。
今もこの地に留まり生者を...勝者を...呪いながら漂い続けている。
怒り・憎しみ・そして恨み...どんなに時が経とうとこれら負の感情が消え去る事など
決して無いのだ。」
女の言葉に反応するかの様に虚空から、大地から、禍々しい妖気が湧き出てくる
「...もうくだらない綺麗事や戯言に耳を貸す感情など残っていないお前に相応しい
身体と力を与えよう、存分に暴れ無念を晴らすがいい。」
暗黒の空から妖しい輝き・宇宙線が降り注ぎ、集合する妖気を巨大な影に...そして
異形の『鬼』へと変貌させた
街に向かって歩き始める新たな超獣と化した怨霊の姿を見つめる女の顔が...
表情など有るはずの無い能面が歪み、満足そうな笑みを浮かべた
2017-08-03 12:27:21 +0000