『伝説』には、続きが必要だった。
既に均衡の崩れたフレンズ達を再びまとめ上げ、その力を抑止する為の、伝説が。
かつて、唯一フレンズ達を従わせた存在である、『彼女』の偶像(イコン)が。
…提案されたのは、火山灰(サンドスター)に依る人体(フレンズ)化を利用した、同一遺伝子体(クローン)複製。
人為的にフレンズを創り出す、"La Amie Terribles"(恐るべきお友達計画)、
そしてそのフレンズの行動を無意識下で制御し、他のフレンズ達を間接的に従わせる"FRIENDS EATER"…
全ては、完璧に思われた。
しかし、その計画の元に生み出された、伝説を模した幻肢(ファントム)は…
……何故か、仮面を手に取った。
「なにそれなにそれー!? かばんちゃん、それ何?なんなの?」
「えっと、これは… お面、かな…」
「お面… お面…! お面…!!」
「お面、知ってるの?」
「うーん、判んないや! でもかばんちゃん、どうしてそんなものつけてるの?」
「…判らないけど… でも、コレを見ていたら、何故か無性につけてみたくなっちゃって… ……いや、つけなくちゃいけない、って言う、使命感を感じたと言う方が正しいかも…」
「しめーかん?」
「うん。 それでつけてみると、コレが妙に落ち着くんだよ。 上手く言い表せないけど、いるべきちほーに居る安心感、と言うか… フレンズとはこうあるべきだという確信に満ちた、安らぎのようなモノを感じる…」
「…えーっと… その…」
「判らない?」
「…ちょっとね…」
「ならサーバルちゃんもつけてみてよ! そうすれば判るから!!」
「うみゃー! 私もつけてみたーい!(豹変」
2017-07-28 15:58:11 +0000