【九十九路】魔道飛行要塞メテオライト【最終期】

S003
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こちらの企画【illust/60865485】に引き続き参加させていただきます

「私の後継たる貴方に、祝福を授けましょう。いつの日にか貴方へ心臓を還す日まで。愛しているわ、愛しい子。」-----???

◆魔道飛行要塞メテオライト〈衰退期〉
50pt…強靭:200/知識:138/器用:4/機敏:0/幸運:8
羅針盤:太陽

◆教皇 センジュ
中性/74歳/163㎝

度重なる戦争の末、強国に滅ぼされた魔道士の国・アークの残党の建てた魔道要塞。
かつては名の知れた魔道大国であった。
先代教皇と9人の神官の10の媒介を用いて召喚した巨大な鯨の核に残った土地を掻き集め、飛行要塞を作り上げた。
国内に争いは無く、国民は皆少なからず魔力を持つ。過去の移民等、他種族も生活している。

 今期の教皇は前教皇の肉を使ってつくられたひと。
見た目のモデルは二代目の教皇。
前教皇とは真逆の性質を持ち、家族や愛情等の感情は持っていない。
鳥龍と魔道兵器を掛け合わせたような多脚の不気味な鳥に跨り、メテオライトの頭上でその腐臭を吸い込み、悲鳴を聴いている。
鳥の頭部には赤い角、そしてその体からは花と茶の良い香りがする。
即位の際に義手の接続に失敗した為、現在は神官が太陽と月の舟を動かしている。
教皇の力が弱まったため、現在メテオライトもとある国の上空で動きを止めてしまった。
徐々に高度が下がっていることを裏付ける観測データ有り。 

✧7/31…素敵なご縁を頂きました!
 銀煙鬻ぐ交易国 アルルギュリア  代表:ルグリア・海星・ユルハイネ.Dol様【illust/63953014

メテオライトが歌うことをやめ、悲鳴を上げ始めたのはいつだったろう。
頭上へ出ると国民の嘆きは耳へ入らなくなり、代わりに腐臭が鼻を突き、贄となった人々の悲鳴が聴こえる。
ひんやりとした上顎に手を置くと、滑らかな表皮から無数の小さな手が現れ私の指を撫でた。

国民にはもうすぐメテオライトが墜落するとは伝えてあるが、ほとんどの者が居住区を捨てようとせず何か対策は無いかと書架を漁り、過去に交友のあった魔道や魔術を扱う国へ足を運んでいる。
鯨が最期の場所にと選んだこの国はどうやら雨の多い気候のようで、虚ろな深海色の瞳には大粒の雨が涙の様に流れていた。
メテオライトが高度を下げ始めてから数日経った頃、白銀色の流星が私の隣へと舞い降りた。

「貴方方の美しい国を壊すつもりは無かったが、もう私にはどうにも……。
 え、国土を譲渡…?魔道の知識と引き換えに、ですか?…我々は貴方方に大きな借りを作ってしまったようですね。」
「申し遅れました、私はこの魔道要塞にて教皇を務めます、センジュと申します。神官共にも至急このことを伝えて参りますので、少々お時間を。」

その後は慌ただしい日々が続いた。
譲渡されたアルルギュリア国の土地に墜落を防ぐ為の大規模な陣を敷き、メテオライトの腐食を防ぐ為水避の魔法を組み込んだ。
さらに居住区に備えられた古く重たい防衛魔道を剥ぎ取り、より軽いものへと一新。
魔術大図書館ミーミルの協力もあり、より効率的に魔力を供給する為の魔道器が出来上がる頃には季節が一回りしていた。

※キャプション随時変更致します。

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2017-07-25 14:54:59 +0000