艶やかな長い黒髪の妙齢の美女と、ハンサムで少し背の低い若い男が、暗闇を明かりで照らしながら歩いていました。周りには十字架のお墓がずらりと並んでいます。
「師匠、そろそろここを出ませんか」
師匠と呼ばれた女性が答えます。
「何を言っているのです。次はあの墓を掘り起こりなさい。何か金目のものが埋めてあるかも知れ
ません。」
そう言って男の前の墓を指差します。仕方なく男はその墓を掘り返していきます。そこには骨以外、何も入ってはいませんでした。
「ほら、やっぱり何も無いですって。もういいでしょう帰りましょう。(言えねえ〜〜墓を掘り起こす度に幽霊が出てきて俺たちについてきてるなんて言えねえ〜〜〜〜〜〜〜)」
「なぜそんなに帰りたがるのですか?」
「何かこう、言いしれぬ悪い予感がするんですよね 男のカンってやつですね!アハハッ!(言えねえ〜〜〜〜〜師匠の肩に1体くっついてるなんて〜〜〜〜〜)」
「はぁ」
女性は、怪訝そうな顔をしてため息をつきました。
2017-07-09 10:28:50 +0000