【九十九路】ヨフィン【最終期】

二瀬
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 九十九路の羅針盤【id=60865485】

❖名前:蜜焔・ヨフィン=レコルト・A・エルデフォール
 160cm / ポイント 500pt (強靭:65 知能:5 器用:223 機敏:5 幸運:202)
  
❖パンの技術提供と共に蜜に眠る場所になって頂ける素敵な絆を結んで頂きました(7/30)
 ウグイ=ギヴ・ルア・ディドゥさん【illust/63797696

色んな場所で移動式露店を停めて、丁寧な接客をしながら笑みを浮かべて美味しいパンを振舞っていく。
けれど同じ場所で沢山の人に囲まれることは少なくて、その理由が何なのかは……分かっている。
近くに村があるらしい周辺で露店を停めて、焼きたてのパンの香りを風に乗せる。
その村の方達が沢山、沢山買いに来てくれた。
張り付いた笑みで対応しているのに、気にも留めていないのか、美味しいパンだけ目的にしてくれているのかわからなくて。
でも美味しいと伝えられる言葉は、笑みは心のない私でも分かる事。
当たり前の様に交わされる言葉は私の笑みに変化をもたらす〝きっかけ〟に繋がっていく。
「こんにちは、初めましてかしら? 素敵な民の方、どんなパンをご所望ですか! ……初めましてではない…?」
「驚きました! 以前苺の甘いジャムパンを買って下さった方ですね!
 また買いに来て下さった貴方様にはおまけに新作のこの花の蜜で作った焼きたてのパンを差し上げます!」
目の前でいきなりの変装を見て、人のように振舞わなければと驚いたふりをした。
変装をした人に甘いパンを振舞いながら会話を重ねていけば分かった事が沢山。
「ウグイ様! 今日は此方の蕩けるアイスは如何ですか!」
「このパンは私の妹が大好きなパンなんですよ! 世界一可愛い妹の! 一口如何ですか?」
「…ウグイ様は食堂と宿を営なんでいるんですよね? ウグイ様は色んな人になれて、色んな人と接しているんですよね!?
 どうやって接客しているのか教えて下さいウグイ様…! ウグイ様…私には…〝心〟がないんです」
「練習…そうですね! 練習……。……どうですか? ……笑えてますか?」
私の顔をふにふにと触りながら笑いながら一緒に練習してくれる貴方様。
色んな表情してみせる貴方様の頬に同じように触れれば暖かくてやわらかくて、なんだかもっと触れていたくてどうしてなんだろう…。
私が焼いた美味しいパンをアイスを沢山食べてくれて、美味しいって言ってくれて。
こうやって何度も何度も足を運んでくれて、私の〝心〟について一緒に考えてくれる貴方様に私が出来る事は一つだけ。
「ウグイ様の食堂に私のパンを置かせてもらえませんか!」
――――
移動式露店以外でパンを置くなんて初めてで。
繁盛している食堂兼宿での時間は忙しくて、
宿に泊まった事のない私の誘われるがまま始まったウグイさんとの同居生活は、わからないことだらけで。
あっという間になくなっていく焼きたてのパンを焼いていけばあっという間に忙しい昼時の時間から貴方様との穏やかな時間に切り替わる。
毎日顔を合わせているのに二人っきりになると、私はなんだか、なんだかいつも顔が赤くなってそわそわそている気がする…。
貴方様が役所仕事もしていると知って、姿が見えない時間はざわざわとする感じがこわいのかわからなくて、貴方様の姿を探してしまう。
宿で民の方と楽しそうに話されている姿は私の目にはとても楽しそうに映って、もやもやとした嫌なきもちで…。
――――
伝えられた言葉は私の顔を真っ赤に染めて、胸が熱くて、あつくて、早くこの想いを伝えたいと笑顔で身を乗り出した。
「ウグイ様っ、私、ちゃんとウグイ様に笑えてますか!? ウグイ様、私には世界一可愛い妹がいるとお話しましたよね!?
 今でもそう思っています、けれど、けれど! 家族に対する思いとは違う、私のこの胸に高鳴る暖かな想いは
 貴方様がくれたこの〝心〟が思うのは世界一可愛くて愛しい人、ウグイ様なんです! 
 貴方様に心を貰った私の〝心〟の想い伝わってますか!! 私の愛する方はウグイ様なんです!」
「蜜という存在が私に心を宿すきっかけをくれるって思っていたけれど、蜜ではないウグイ様に私は心を貰いました。
 …だから、改めて言わせてくださいウグイ様。私の蜜になって。私だけの蜜で、美味しい甘いパンの様な甘い蜜を私に下さい…!!」
――――
契約の話を聞いて思ったのが花戦としての私。
戦う力のないパンを焼く為の私の手が変えられる武器は正しく武器で。
家族以外に見せたことのない私の武器を見せれば怖がることなく見てくれて、それが嬉しくてほっとした。
「身体能力が欲しいです。ウグイ様の、私も住むこの愛しい場所を守る力があれば…」
ウグイ様の戦う姿は怪我をしたらと思うと怖いけど、とてもかっこよくて、素敵で見蕩れちゃうからどきどきして大変。
でも、私の所に帰ってくる姿を見れば嬉しくて安心感で笑顔で走り出してしまうの。
――――
貴方様を愛しいと思う気持ちだけじゃなくて、眠る場所だとも心を宿して分かった事。
蜜になってくれて、眠る場所として最後の時まで添い遂げられる貴方様だけの花になれて幸せで。
甘い、蕩けるパンとアイスと心を込めて貴方様に向けるのは満開の愛を込めた笑み。
もう怖いだなんていわれない、幸せいっぱいの笑みで作るパンは今日も沢山の人に食べて貰えて満腹のまま宿で足を休める幸福の一時。
「ウグイ様~! はい、特別愛情たっぷり心を込めて作った蕩けそうなアイスを乗せた焼きたてのふわふわ甘いパンです!
 お店に出してるのとは違いますよ、ウグイ様だけの私からの美味しい、幸せなパンを食べて下さいね!!」

私にも甘い美味しい蜜を、貴方様を下さいね…愛していますウグイ様…!!

❖前世代絆
 お母様:シーフィン【id=63251651】
 「美味しいパンが食べたいから焼いてくれま……お母様のぎゅっは苦しいんです! そういうのはお父様にしてあげて下さい!」 
 お父様:蜜焔・ヨツルさん【illust/63162488
 「お父様、この食用花の蜜下さる? お母様にアタックしててもいいですけど私の相手もして下さいね!」
 妹:蜜焔・フアさん【illust/63639818
 「世界一可愛い私の妹はどこ!? ……見つけたフア! ただいま! そのパンはフアが作ったの?
  はふはふ…美味しい! 流石私の妹! 可愛いかわいいフアが作ったパンを食べたら皆メロメロよ!」

❖設定
 情景を抱きし果実【id=61244182】
 花戦(カセン)【id=61214323】
 不思議なものについて【id=61863408】
 蜜について【id=7789205】
 炎咲人【id=63162488】

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2017-07-06 13:37:55 +0000