三国戦争終結時、
あの時はまだ「少女」と呼ぶに相応しい年齢だった
3年前に別れた時、
立派な大人へと一人立ちしていた
そして今は―――
あんなに小さかった我が子が、
会う度に成長し、自分の手を離れていく
それがどれだけ喜ばしいことかは語るに尽くせない
我が子ながら立派なものだ
そのはずなのに――
(…あぁきっと、親ってのはこういうもんなんだろう)
親のいなかった自分には、どんな気の利いた言葉も使えない
ましてや、ずっとひとりにさせていたんだ
こんな親父気取りに、何を語る権利もないだろう
思考を遮るよう、言葉を飲み込むよう
大きく酒をあおった
「よぉコ-ル、男だったらこれくらい一気にいかなきゃぁなぁ」
閉店後の酒場の片隅
軽口でその場を持たせながら、挑発的に笑ってみせる
和やかな空気の中 今日も、夜が更けていく―――
これを"寂しい"と感じるなんざ、
それこそただの身勝手なんだろうな―――
■お借りしました!
リンコちゃん【illust/51007080】
コールさん【illust/54317287】
レオン(ナナシ)【illust/62536177】
2017-06-28 08:45:48 +0000