九十九路の羅針盤【illust/60865485】
◆名前:リヒト
◆ポイント:200pt(強靭:30 知能:60 器用:70 機敏:20 幸運:20)
・先代:芳露【illust/62841649】
「俺が絵じゃなく写真を選んだのは、単に好みの問題。絵では芳露に勝てないと思ったから……とかではなくてね」
・先代絆相手:レゼル・ブランシュ/エドワード・パピルナ・タービュレンス【illust/62758305】
「背の伸び具合は食いもん好き嫌いしなかった俺が偉かったってことでしょ。いいじゃん、エドはそれで。芳露と目線近くてさ」
・先代絆相手次世代:メロ・パピルナ・タービュレンス【illust/63434087】
「ただいま、メロ。少し帰らない間にまた綺麗になったんじゃない? さて、おみやげも写真もある、今日はゆっくり話そう」
* * *
◆追記(最終更新:7/01) ※随時追記・更新
【絆】鉄鍔木の里・傭兵団「焔椿」/紅千鳥さん【illust/63175473】
夢でも現実でも、今日も今日とて旅をする。
見知らぬ土地、見知らぬ人――見知らぬ運命。それらを探すでもなく探して、気の向くままに各地に足を運び、夢を渡る。
彼女と出会ったのも、そんな気儘な遊行の折。
鮮やかな青の天蓋に惹かれて訪ねたその夢の主は、しかしどこか気鬱そうで、それが――妙に気になった。
『こんばんは、お嬢さん。いい夢だね。……ん、はじめまして。ご丁寧に有難う、千鳥。俺はリヒト。瑠璃の人と書くよ。
……ふうん、きみ、ここが夢だって自覚があるのか。ああいや、なんでもない』
『うん、綺麗な青。写真に収めたいくらいだよ。夢のよう……いや、夢なんだけどさ。
……お母様の国か。きみ、お母様のこと好きなんだね。ん? そりゃわかる、いい思い出と好意で出来た風景だよ、これは。
ところできみの国は? ……ああ、あの雲の垂れ込めた……、……ふむ。
ねえ、千鳥。どうせ夢なんだ、思っていることは喋ってしまったほうがすっきりするんじゃない? 聞き役なら俺が務めよう』
「――あ。……あ、あ~……起きちゃったよも~……起きるにしても俺の頭ももうちょっとタイミングってもんをさ……
いや、まあ、あの子も話して少しすっきりした顔してたからまだマシなタイミングかな……。
……神様扱いに、傭兵団との軋轢ねえ。あんな、……あんな、普通の女の子なのに」
『やあこんばんは、また来たよ。俺が何度も来るの、きみからしたら、同じ夢を何度も見てるって感じになるのかな。
今日も綺麗な空だね……ってあれ? 今少し明るくなった? きみの気分と連動してるなら……俺が来たの喜んでくれたとか?
あはは、冗談冗談。……さて、今日は何の話をしようか。先日水晶の谷に行ったから、その話でも?』
『過酷な炎のるつぼに聳えるが故に民が一丸となっている国、宗教を持つ幸福な白い国、内紛を繰り返し王座を奪い合う国――
いろんな価値観が世界にはある。見てみたい? 写真を持ってこられれば良かったんだけど……』
『夢の登場人物らしく、予知っぽいことでもしてみようか。
そうだな……、ああ、千鳥の住んでるあたり、明日は午後から雨になるみたいだね。外出するなら傘を忘れずに。
それと、自室の鏡台の裏を見てみるといい。失せ物が出てくるようだから。……なんでそんなこと分かるかって?
予知夢予知夢、と言いたいところだけど、ま、種族特徴というかなんというか。蝶を使って未来を読むんだ、俺達は』
「地図で言うと多分これだよな、鉄鍔木。うーん、ここからだと遠いな……。
夢でだけじゃなくて、直に会って、よく頑張ってるって言ってあげたいんだけど。
写真も見せたいし、なんなら……、連れて行って、あげることだって」
『里に良くないこと? そう……ついにって感じだね。きみや里の未来を読むことは、そりゃあ俺は構わないよ。
……ただ、『良くないこと』が起こるかもしれないとわかった上で読むなら、きっと辛いことになる。いいの?』
『案の定というか、なんというか。……大丈夫? 無理に落ち着こうとしなくていい。ゆっくりでいいよ』
『……。……ねえ、千鳥。いっそ私がいなければ、って言うならさ、俺が攫っていってあげようか。
何が何でも私はここで頑張らねばって思うのも、やっぱり自分がいたら駄目なんだと諦めるのも、
全部ぜんぶ、もっと広い世界を、自分で見てからでも遅くないんじゃない?
それでも里に戻らねばと思うならそうしたらいいし、里が自分がいなくなって良くなったならそれでいいじゃないか』
『羽ばたきたいと思ったなら、あとはきみの心ひとつだ。里を後にするって言っても、自分だけのためだけじゃないんだし。
……とは言っても、やっぱり決めて、実行するには勇気がいるよね。
でも大丈夫、――きみの勇気には、俺がなってあげる』
「結構かかったなあ……や、それにしても絶好のタイミングだ。『持ってる』ね俺。ふふ、エドと芳露へのいい土産話になるな。
攫い攫われの間柄から恋仲になった両親のもと、義賊団に生まれても賊な行為をしてこなかった俺が、
生まれて初めて行う略奪の対象は惚れた女だってさ。はー、楽しくなってきた。さあ準備だ」
『天気雨と蝶が合図だ。ひとりになって、いい子にしていて』
「――やあ、現実(こっち)では初めまして、千鳥。迎えに来たよ」
「どんなところに行きたい? ひとまず、春の来る方に向かってみようか。その髪型が似合う、軽やかな空気の方へ」
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2017-06-13 14:58:38 +0000