◯九十九路の羅針盤【id=60865485】様
新規家系です
◯ウグイ=ギヴ・ルア・ディドゥ亢奇 麒麟 コウキ キリン
中性(女性寄り)/16歳/160cm
私/呼び捨て
羅針盤:太陽
100P(強靭:22 知能:16 器用:12 機敏:22 幸運:28)
短柄九環刀・鐵笛
フゥランチ=マルチドの前総長の子、現総長の妹
能力は感情と身体能力と雷と、不完全な変装変身
マルチドの民としてはかなり珍しく裏表が無く、明るく、言いたいことは言うタイプ
表向きマルチドの皆を振り回し、裏で少しは大人しくしろと小突かれている
総長になりたかったらしいが優秀な兄がいるので諦めている
が、兄がマルチドを留守にする時は代理を務めさせてもらっていたりする。兄のことは大好き
古いもの、仕来たりや特に古い民族衣装を少々煙たがっている
焼き肉派、鍋は鍋でもジンギスカン鍋
甘いものも好き、マルチドにはあまり無いのでよく山の向こうの街に変装して食べに行っている
「うーちゃん」と呼ばれたい
「いらっしゃい!ちょっと大人しい人ばっかりだけど良い所だよ!私?私はここの総ちょ…やだ冗談です代理です代理!」
◯父 ホゥル【illust/62665297】(太陽)
「ねーお父様、お父様はおば様の代わりに総長になって立派に務めあげたでしょう?
ならやっぱりお兄様じゃなくて私が総長になっても良かったでしょ?今からでも指名し直せるのよー?」
兄:トルゴェ【illust/63251094】
「お兄様ってばずるい!私より先に生まれて私より素敵な…等角なんだもん!
私は明角だけど、私にだって総長になれるだけの素質あるのに…勝ちようがないじゃないぃぅうだいすきだぁぁ…」
「さぁさぁ私にお話してみて?そしたら私が貴方の悩みを解けるかもしれないし、貴方の話が私に何かを教えてくれるかも知れない!ほら悪いとこなし!」
◯種族
フゥランチ=マルチドの民【novel/8323413】
アモンゴート【novel/7924496】
(夜を象る者【id=62187772】
麒麟獣【id=61386192】
狼の一族【id=61791248】)→【novel/7934364】
★
その日も何事もなく不満を撒き散らしていた。
お兄様が次の夏期移動の辞令を出すのを待っていた。
いつも通り変わらず古き良き伝統ある移動が始まるのだとずっと思っていた。信じてすらいた。
それなのに、
―"来期の夏期移動を以て、我々は移牧という不安定を止め、定住を目指し村を興すことを決める"
ポカンとしてしまった。
自分だけでは無かった、と思う。みんなみんな唖然としていた。
お兄様は誰も口を開けない間に綿密に組まれた計画を、メリットデメリット変わるもの変わらないものを淡々と説明した。
あまりにも完璧に組まれた、一体いつから考えられていたのかも分からないその案は
気付けば皆に認められていた。
暫くして民の混乱も収まった頃、私はお父様達の元へ呼び出された。
そこには家族皆が居た。
私を見つめ、そっと口を開いたお父様に、今まで私に語られなかった様々なことをゆっくりと、だけど一気に語られ、
最後に"新たに興す村で役人…つまり重役を担って欲しい"と言われ
私はそのまま3日寝込んだ。
1日目は熱が出た
2日目には体調は戻っていた
けれど起き上がる気は起きなくて寝床の中で沢山考えた、
いかに自分が考え無しに不満を言っていたのか
とっくに成人もしたのに、いかに子供だったのか
お兄様のように何かを決意するでもなく、する予定も無かった事を
よく騒ぐ私を嗜めたお兄様の微笑みを思い出しながら、考えた
私は、お兄様はいつも"正しい"と思っていた
総長としての"正しさ"を持つ、変革よりも不変を良しとする方だとずっと思っていた
実際そうだったはずだ
いつから抑圧していたのだろう、どうして吹っ切れることができたのだろう
一人の女性が浮かんだけれど、誰かに影響され変わる程"責任"が軽く無いことは分かるし、それに
やっぱりはっきりとはお兄様の妹なのによく分からなくて、
また少し自己嫌悪して、思考はループした
寝込んで3日目の朝 お兄様がいらした。
「村は、嫌だった?」と訊いてきたからつい咄嗟に「いいえ」と答えた。
暫くの沈黙の後私は「どうして迷わなかったの?」と
お兄様は困ったように「迷ったよ」と言った。
瞬きをして見詰めたら「迷ったけど 星のように導いてくれる人がいたんだよ」と笑った。
初めて見る笑顔で、その顔が綺麗で「それは恋ですか?」と言うと「恋だけど、恋だけじゃないよ」と。
私の知らない素晴らしいものをお兄様は知ったのだなぁと思った。
だから、「それがまだ分からない私も迷わず歩けるでしょうか 」絞り出すように問うた
「出来るよ」と、お兄様はそういつものように微笑んだ。
4日目の早朝 寝床から出た
一人で歩く平原の朝の風は夏も近いと言うのにまだ冷たくて、暖かな寝床に戻りたくなったけれど、空気は清らかで遠くまで良く見えて
つい泣きたくなった私は大きく息を吸いこんで
静かに大人になったのだ。
🔹次期:続投 ウグイ【illust/63797696】
◯メッセはなるべく3日以内にお返ししたいと思っております
◯不備等ありましたら教えて頂ければ幸いです
※随時更新
2017-06-06 08:58:44 +0000