九十九路の羅針盤【illust/60865485】
「……ひっ! な、何か用でも…?」
「ごめん、僕に出来ることってそんなに無くて……ちょっと知り合いを呼ぶから、待ってくれる?」
ミミックリー
男|年齢不詳|172cm
月光|50pt【強靭:20 知能:0 器用:0 機敏:0 幸運:30】
一人称:僕
二人称:君
姿を変えられる青年。
訳あって人と同じ外見でありながら、人より長生きしている。
性格は卑屈で陰気、加えて臆病な人見知り。辛うじて褒められる部分が腕力と運の良さぐらいしかない。
一所に留まることなく、各地を転々としている。
人の役に立つこと、人と触れ合うことに強い憧れを持っているが、性格と寿命の差から上手くいかないのが現状。
姿を変えて人と接触し役立とうとしているものの内心では深く関わることを恐れており、結局一人でいることが多い。
驚いたり怪我をすると偶に元の姿に戻る。
たまにふらりと危険な場所へ出向くが運良く助かる。
本来の姿。
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「何だ、友達と喧嘩でもしたか? ……ああ、泣くなって! 俺も一緒に謝りにいくからさ、な?」
「知り合いに呼ばれて来たぞ! で、何に困っているんだ? 俺で良ければ手伝わせてくれ!」
ミミックリー
男|年齢不詳|172cm
一人称:俺
二人称:お前、貴方
姿を変えている青年。前向きで活発。
人と触れ合うことが多く、時には子どもの遊び相手を、時には年老いた者の話し相手になったりと、老若男女種族問わずやたら世話を焼きたがる。
偽の姿。
これに限らず、彼が真似るのは全て彼が嫉妬と羨望を向けてきた同性の人物。
現在は、昔知り合った青年の姿を真似ている。
「たまたま同名である別人として振る舞えば良い」と、姿を問わずミミックリーの名前で通しているが、要領が悪いためバレて面倒事を引き起こすことも少なくない。
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昔々、何処ぞの国で魔術の実験台にされていた青年。
有能な魔術師が作れるだろうという周囲の期待とは正反対に、姿を変える力と途方もなく長い寿命以外は何も身に付かなかった失敗作。
その後国から捨てられるが幸運にも生き延び、自分の力を上手く使えるようになった。
自分が役立たずなら、自分ではない人になって役に立ちたいという考えが身に付いたのも、その時から。
「僕は、僕じゃないあの子の真似をして役立てるならそれで良い。…いっそのこと、使い古されて一生を終えたいよ」
◆素敵なご縁を頂きました
黄昏染まる天使の国トワゼラス:アイリェーニャさん|illust/62999263
やっと触れ合えた人、一緒になりたい人だと思った。
けれど、自分の身でそれを望むのはあまりにも無謀だった。
天使であったら、花が咲いていれば、
彼女と同じになれたら。
姿を真似たところで所詮は真似。そんなことは叶わない。
その後【novel/10726319】
2017-05-13 16:07:55 +0000