【九十九路】夢と隣り合う国 スノヴィジェーニエ【第三期】

HonD
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【九十九路の羅針盤】(illust/60865485)の第三期に参加させていただきます。

「静かな夜に穏やかな眠りにつくことは至上の幸福だ。
 しかし昼に音を楽しむことがこんなに素晴らしいことだとは知らなかった!
  前国王様は何故国の外に行くのか、我々は不思議でならなかったけれど――この喜びを皆に知らせたかったのだろうか。
 知らない物に触れることを恐れる必要はないということを。安寧を保ち続けることだけが幸福ではないということを」
                            ――――とある民の言葉


■前期
母:フルム=エストレラ/スノヴィジェーニエ前国王(illust_id=61747107)
「母様、少し政務について教えていただきたいことが―――あっ、また勝手に父様の国へ行ってる!?
まったく……せめてお土産は何が良いかくらい聞いてから行ってほしいのに」

父:フォレディオさん/ベルデ・スオーノ前国王(illust_id=61858228)
「父様、今日は僕も来ました。また作曲について教えてほしくて。
……というのは建前で、本当は父様の指揮する音楽を聞きたいだけなんですけど……良いでしょう?」

■今期
妹:ロエリスさん/ベルデ・スオーノ現国王(illust/62550517
「ロエリス、ちゃんと仕事はこなせてる? 困ったことがあれば言うんだよ?
――いや、君の治めるこの国を見れば、心配するようなことは何も無いって分かるけれど。
そうだ、また君の音楽を聞かせてほしいな。その後にゆっくり話をしよう」

夢と隣り合う国 スノヴィジェーニエ

ポイント:50pt(強靭:0 知能:20 器用:10 機敏:4 幸運:16)

広い雪原の奥にある国。
色々な偶然や奇跡により常に春のような穏やかな気候を保っており、夜が比較的長く、静かな時間が流れる国である。この国の住人は「夢」に関する特殊な魔力を持っている。

※国の詳細は第一期のキャプションもご参照ください

国王 ヴィーゲンリート=エストレラ
性別:男性 年齢:20歳(外見年齢は15、6歳くらい) 身長:170cm

それは彼が15歳になった日の朝のこと。
起きて鏡を見ると、自らの頭上に王の証である銀のサークレットが浮かんでいた。
驚いて母のところへ行くと、彼女は彼を見て「おはよう」と微笑み「夢を見たのよ」と続けた。
「鮮やかな道がこの国へと繋がっていた。でもその先にいるのは私じゃなくてリート、貴方だったわ。
それを見て分かったの。私の王としての役目は終わったって――」
少し寂しそうに、しかし穏やかに微笑むその姿を見て、彼は久しぶりに母の手を取り、広間への道を一緒に歩いた。
朝食を取った後に座った玉座には、まだ母の空気が僅かに残っているようだった。


スノヴィジェーニエの国王をつとめる、真面目で穏やかな性格の男性。愛称は「リート」。マイペースな母や楽天家な父の影響か、逆に落ち着いたしっかり者に育った。
とはいえ根本の部分は両親に似ており、ポジティブで子どもっぽいところがある。
聴いた相手を眠らせてしまう魔力を秘めた子守唄を作曲し、それをピアノで演奏するのが得意。
そのせいで演奏が終わる頃にはほぼ全員が寝てしまい、最後まで聞いてくれる人が中々いないのが密かな悩み。ただ家族だけは最後まで起きていられるようだ。

■素敵な絆を結んでいただきました!
トレジャーハンター・ヴィエさん
illust/62191602
母や父が結んでくれた道により、我が国は音楽の美しさを知るようになった。
自分には何ができるだろう。より良い国にしなければ――
母のような自身を浮かせる魔力は無い。しかし道の整備等インフラの知識もまだ拙いものだ。
無理をしているという自覚は無かったが、どこか心の奥底で思いつめていたのかもしれない。

だからだろうか。彼女が手伝いを申し出てくれたとき、素直に安堵と歓びを覚えた。

***

「トレジャーハンター?」

ヴィエと名乗るその女性は地図作成の仕事をする傍ら、宝探しにも精を出しているらしい。

「そんな職業があるなんて知らなかったな。もしかして色々な国に行っているの?良ければ話を聞かせてくれないかな?ところでこのやじるしさんというのは生き物?妖精の一種かな?初めて見たよ!触ってもいいかい?」

自分でも心が弾んでいることが分かった。若くから国王として働き、それに不満を感じたことは無かったが、今まで鳴りを潜めていた元々の楽しいことや新しいこと好きの性分がうずいたのだ。
まるで童心に帰ったかのような心地だった。
質問攻めにしてしまっていることに気づいたが、彼女はあまり気にしていない様子でパフェを頬張っている。
こんなに楽しい時間を過ごせるのなら、飲み物やパフェくらい安いものだ。
この瞬間がもっと長く続けばいいのに、と。そう思った。

***

その後、ヴィエを街で見かけることが多くなった。
明るく元気な彼女はすぐにこの国に馴染み、時折音楽を口ずさみながら踊っているのを見た。

(良かった。ヴィエには不便な思いをしてほしくない。大切な友人だから――)

彼女は自分とは正反対な性格ではあったが、不思議と居心地が良かった。
自分が知らないことをたくさん知っている。一緒にいると楽しい。奔放に輝く彼女を見ると、胸が躍る。
ヴィーゲンリートにとって、とても――とても大切な存在だった。

***

たまに彼女は夜の散歩に誘ってくれる。
お星さまに乗って夜空を飛んでいると、まるで世界に二人きりになったかのようだ。

(この気持ちは、なんというのだろう)

ずっとヴィエのことを大切な友人だと思っていたが、どうやらそれも少しだけ違う気がしていた。
家族とも違う。友人とも違う――
そんなことを考えていると、彼女はどうしたの?というような顔でこちらを見た。

目の前で星が瞬いている。
それをじっと見つめながら、こう言った。

「ヴィエがこれからもずっと僕の隣にいてくれたらいいのになって、…そう思ってただけ」

未だ自分の気持ちにはっきりとした解が出せないでいるが、それだけは確かだった。

■その他既知関係について
昔に迷い込んだことのある旅人等、どんな関係でもお気軽にご連絡いただければとおもいます。
また、所属・移住についても特に制限ありません。

メッセージは即日~3日ほどでいたします。
何か不備等ありましたらご連絡ください。

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2017-04-08 15:44:20 +0000