【HD亜的来01】グレネルグ線の最古参【H形】

古淵工機10@RSPI作者?

アデレード市電車公社→トランス・アデレードH形:
「アデレード・グレネルグ近郊鉄道(Adelaide, Glenelg & Suburban Railway)」によって建設され、
1873年に開通したグレネルグ線は、1899年に南オーストラリア州営鉄道(South Australian Railways=SAR)へ移管されて運行されてきた。

そのグレネルグ線は、1929年にSARからアデレード市の電車公社(Municipal Tramways Trust=MTT)へ移管されるのだが、
その市営化の際に登場したのがH形(H-Class)である。

形態的にはアメリカのインターアーバン車両の影響を多分に受けた前後入口車で、全長も17mを超えており
路面電車用にしてはかなり大型。しかし車体各部の優雅な造作や2つ目玉のヘッドライトなどは、
寧ろオーストラリアの宗主国であるイギリスの影響が見て取れる。
丸屋根の上に載るベンチレーターはトルペード形だが、取り付け方が実に面白く、前から見ると車体側面に向かって斜め下を向くようになっている。
製造メーカーはペンジェリー・サンズ社(A Pengelly & Sons)、351~380号の30両製造された。

塗装はタスカン・レッド(暗い赤色。我が国の国鉄の「赤7号」や、阪急マルーンなどに近い色)にクリーム色のツートンだが、
一時期シルバーを基本に赤帯を締めていた時期があった。

長くグレネルグ線の主力として、経営主体が南オーストラリア州の州営企業である「トランス・アデレード(TransAdelaide)」
に移ったのちも活躍をつづけたが、ブレーキが旧式化し、保安基準にそぐわなくなったことや非冷房であること、
また車輛そのものが老朽化していることなどを理由に2006年には新型車両へ置き換えられ一時全廃されたが、
2012年に351号がレストアされ、2013年にイベント用として復帰している。
また、追って352号も現役復帰したが、シルバーに赤帯の塗装での復帰となっている模様。

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2017-03-04 03:24:23 +0000