企画「ビブロマニア」【illust/61014491】
アルドネ攻防戦【illust/61524597】に二人まとめて(メリッサ【illust/61588550】魔法使い【illust/61593937】)ログインです。
お借りいたしました。
ストーリーテラーさん【illust/61111313】
シノさん【illust/61528898】
●何か問題がございましたらお手数ですがご連絡をお願いします
●軽率にエンカウントしたのでIf扱いにしてくださっても構いません
以下、メリッサ視点の独白らしきもの
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"ストーリーテラー"と名乗る何者かの口車に乗せられて、
ほいほいと異世界へ降り立ったまではよかったさ。あたいからしたら見慣れない連中も多いが、
まあ世界が違うならそんなものだろうね、魔女狩りに捕まって、そのままばらばらにされて
狂っても死ねない状態になるよりずいぶんましな世界であることには違いないさ。
だって連絡のつかなくなった魔法使いもそれなりの数がいるのよ?
そんな世界から脱出できるならどんな手段だってかまう理由なんてないはずさね。
そして、その結果もしかしたら生き残った同胞がまとめて助けられるなら、
あたいがここで魔女のプライドを見せつけてやらにゃあならないでしょう?
そして、最初にこなすべき"試練"が旧都市アルドネに潜む裏切り者を探し出せ、だそうだ。
実に戦争らしい内容さね。魔法使いとしては、裏切り者を呪文であぶりだしてやるべきだ、だけどねぇ、
何しろ今現在の自分は絶賛ひとりぼっちなのが問題さ。そんな状態であぶりだしたら確実に死ぬ。
死んでも復活する、とは言うが、記憶が亡くなってしまうなんてデメリット、そうそう被りたくはないね。
何しろ魔法使いにとって研究や日常の記憶っていうのは命に等しいものと言えるのだから。
さて、誰かいないものか……そう周囲を見渡して、背後に何かいるのが目に留まった。
……だけど、あれ、なんだ?
じっとこちらを何を言うでもなく見つめている。敵意があるのかないのかもわからない。
帽子を見る限り、同業者には見えるが、味方か敵かすら表情から全く読めない。
いや、あれ、人間なのかい?人間なら、なんであんなに顔が石膏細工みたいに真っ白なんだい。
なんとなく嫌な感じがして、距離をとると、向こうも物陰に隠れながらついてくる。
うわぁ。と思った。
何しろ裏切り者がいるというこの状況だ。あまり無策で顔を合わせたくはない。
誰か、誰かもっといないものか。と足を止めずに人影を探すと、背の高い男性の姿が見えた。
そして持ち物を見る限り、また彼も同業者なのだろう。とにかく、一人でうろうろしてるよかましなはず。
そう思って声をかけたあの第一声が軟派だったら、あたいが驚くのだって仕方のない事だろう?
2017-02-27 20:58:33 +0000