【九十九路】レミニッシェンツァ【第一期】

soPra
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◆九十九路の羅針盤【illust/60865485】参加させて頂きます!

◆レミニッシェンツァ
 月光の羅針盤 ポイント:10pt
 中性(無性別) / 5歳 / 25cm / 一人称:レミー 二人称:貴方

 「貴方が大切にしていることはなに?」


◆とある老婆の願いから生まれた妖精。
 素直な性格だが、生まれて5年間は老婆と2人で暮らしていたため現在は老婆の影響が色濃い。
 「笑っていればなんとかなる」の教えに従い、よく笑うようにしている
 祖母の眠る丘でもらったタンポポの綿毛は、今のレミーにとって一番大切なもの。

◆素敵な絆を結んで頂きました(2/14)
黒耀の森 夜葛 / 統率:クレハ・ヤカツさん 【illust/61220231
 
風にのってやがて辿りついた場所は、深い霧に包まれた黒い森でした。

「はじめまして、貴方は誰?瞳がとってもきれいだね!
 レミーはね、風に乗ってきたんだよ。お家には誰も居ないから、ずっと遠くに行くんだあ」


「ところで、ここはどこ?」

彼は名をクレハといいました。
そして今いる場所が毒の森であることを教えてくれましたが、まだ幼いレミニッシェンツァには、毒の怖さというものがあまり理解できませんでした。

それから迷い子と保護者という関係になった二人は、保護の間の数日でとても仲良くなりました。
レミニッシェンツァは彼の強い言葉の奥にある、優しさが大好きです。
しかしいつまでも夜葛に居ることはできませんから、ある日こんな約束をします

「レミーの羽が大きくなるまで、一人で飛べるようになるまで、ここにいさせて!」

散歩をした日には、今までの旅路や高い空から見てきたいろいろなものを話しました。
霧の深い日には、森の歩き方や薬草の見分け方、治療の方法、生きる為の知識を教えて貰いました。
目の前で夜葛の食べ物を食べてみせた日、使い魔の梟が小さく感じた日、初めて嘘をついた日
…沢山の思い出が、こころに積み重なっていきました。

レミニッシェンツァにとって、彼は親友であり、家族であり、初めての兄弟のようでありました。
そして「夜葛」は、2つめのふるさとのようでありました。

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それから何年がたったでしょうか。
レミニッシェンツァの旅立ちの日は、少し遅れてやってきました。

一人で飛べるようになったレミニッシェンツァは、今までずっと大切に持っていたタンポポの種を彼にプレゼントしました。
空いた手には、代わりに夜葛の薬とアミュレットが握られています。

 「知ってると思うけど、タンポポの種は僕にとってとても大切なものだったんだよ。
 でも、もうなくても先に進めるから。だからこれはクレハに貰ってほしい!
 大切なものじゃないと割に合わないし、それにこれがあれば、また思いだしてくれるでしょ」


 「またお手紙出すよ。次はいつ帰れるかわからないけれど、クレハもきっと長生きしてね。」

じゃあ、またね!
そう告げてレミニッシェンツァは再び旅立ちました。何度も振り返って、大きく手を振りながら。

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2017-02-07 18:15:06 +0000