【九十九路】Myllah【第一期】

めろん
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九十九路の羅針盤【illust/60865485】に参加させていただきます。

ミラ
 12歳 / 女 / 140cm / 10pt

 少数種族「フローランジェ」の少女。物心ついた頃から親はなく、とある集落で育てられた。
 礼儀や言葉は最低限しか習得していない。
 現在は一人で当てどなく旅をしている。食事は必要最低限を木の実や果実で済ませている。
 常に飛行しているため足の力が弱く、飛ぶことが困難な狭い場所には近寄らない。
 直感力に優れており、辛いものや毒を持つもの等、刺激物を無意識に避けて生活している。

 「みら。そうよんでくれたから、これがなまえ」

フローランジェ
 耳と腰に一対ずつ"花の生える翼"を持つ種族。常に周りに花びらが舞っている。
 少数種族であり家族単位で世界に散らばっているため、自分の家族以外の同族に出会うことはほぼない。
 生態はほぼ人間と同様だが、人間よりも燃費が良く、食事は最低7日に一度で事足りる。
 寿命はとても長く、平均寿命は1000年程度。病にはかからないが毒には極端に弱い。
 翼の花は枯れることはなく、ちぎっても一か月程度でまた咲く。
 ちぎった花も元の宿主が死ぬまで枯れないことから、フローランジェ達は特別な相手へ自分の花を贈る事が多い。
 花には枯れない以外に特殊効果はない。

素敵なご縁にめぐりあいました!(2/10)
 <旅の仲間、兄のような人> ラシャさん【illust/61320475
人が親と呼ぶ存在を、私は知らなかった。
育ててくれた人はいたけれど、家族じゃなかった。
だから私は、世界を巡ることにした。家族がどんなものだか知りたくて、見てみたくて。
でも、それも長くは続かなかった。だって、見たいものがどこにあるのかもわからなかったから。

ある日、とても美しいものを見た。
美しい自然ならたくさん見てきたけれど、それとは全く違うもの。
人の手で作られた、とても美しい布。たくさん持っている男の子を見つけた。
何故だか目が奪われてしまって、ほぼ無意識についていった。もっと、見ていたかった。
「このぬの、きみがつくったの?」
あまり話すのは得意ではなかったけれど、精一杯伝えたつもりだ。すごいね、きれいだね、と。

「みらは、みら。きみに、ついていきたい。きれいなぬの、もっとみせてほしい」
きちんと言えたのかわからなかったけど、ラシャという彼は同行を許してくれた。
嬉しかった。初めて、自分から興味を持った人。
その手で美しいものを作り出すさまを見ていられるのはとても楽しかった。
たまに、彼は照れくさそうにしていたけれど。

気温が低い地域へ行くこともあった。そんな時は彼が作ってくれた外套を羽織った。
綺麗で、暖かくて、宝物のようだった。何も持っていなかった私の、唯一の財産。
「あったかいね。ありがとう」
「これ、だいすき」
きっと、兄というのはこんな感じなんだろうな。
育てられた町で読んだ物語。そこに出てくる兄という役割の人間は、どれもこんな風に暖かくて、優しかった。
お兄ちゃんって呼んだら困るかな。困るだろうな。
嫌われたくないから、変なことは言わないようにしなくちゃ。

「これ。この、はなとつばさみたいな、もよう」
「みら?…うれしい。みらも、らしゃのおてつだい、できるんだね」

「ねぇ、ラシャ。ミラね、すこしだけど、おはなしするの、すきになったよ。ラシャがいつもきいてくれるから」
「ミラは、たぶんまだミラのしゅぞくでは、あかちゃんみたいなものだとおもうの。
 でもラシャのおかげで、きっと、すこしだけせいちょうできたよ」
「どこがっていわれると、わからないけど」
「でもやっぱり、ラシャはミラの"おにいちゃん"だね。あったかくて、やさしくて、いろんなこと、おしえてくれる」
「ありがとう。…ちょっとてれる、から、おはなしおわり!」
「ねぇ。つぎはどこにいくの?どんな"さくひん"になるのか、またちかくでみせてね」


絆について
 今期は恋愛以外で考えております。来期は続投の予定です。
 もしピンと来るものがありましたら是非お声かけください!

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2017-02-05 14:36:06 +0000