【九十九路】星漕ぎの渡し守【第一期】

水浦
Preview Images1/32/33/3

九十九路の羅針盤【illust/60865485】開催おめでとうございます!

□組織 星漕ぎの渡し守(ほしこぎのわたしもり)
□組織長 デネヴィレオ
ポイント 10pt (強靭:0 知能:3 器用:3 機敏:4 幸運:0)

☆================================================================☆

□2/27 素敵な絆を結ばせて頂きました!
【星細工の国ア・ストリア】アリエス・ア・ストリア・ルヴァンさん【illust/61363818

*======*

 女は自分の率いる組織の発展を願っていた。

 その組織は「星の光を船の動力に変える」魔法を込めたパドルを使用し、
 パドルは魔法に精通した外部の者に制作を依頼していた。

 ある日、その手の魔導具に精通しているという国を知る。
【ア・ストリア】というその国では質の高い杖や魔導具、
 星の光を閉じ込めた装飾などを扱い制作に長けた者たちが多く住むという。
 今のパドルより良いモノの制作を依頼できるかもしれない…と考えた女は、
 己の船に乗り込み、パドルによる力で星空へと漕ぎ出し、その国へ向かった…

 その国は夜が長く、彫金師による装飾により築かれた小さいながらも美しい国だった。
 一目でその国を気に入った女は己の組織のパドルを制作を依頼できる人物を探したが、
 そこで【ア・ストリア】国が抱える武器や装飾品を狙った盗賊等の被害問題についての噂を耳にする。

 星の力を加工した美しい品々が、技術が、不当な暴力で奪われ続けている…
 同じ星の力を使役する親近感もあったからだろう。女は強い憤りを覚えた。
 守護を必要としている事を聞き、やがて考えた女は、その国の代表者に自ら協力を申し出る。

「この国の貿易を、より安全な道で行いませんか?」

 武力でこの国を守ることが出来ない自分たちにできる唯一の方法…
 それは運輸業で培った知識と経験で、安全なルートを確保し、
 この国の貿易の『道』を守る事だった――

*======*

「ねえアリエス、たまには気分転換でもしませんか?」「そう王の仕事ばかりでは煮詰まってしまいます」
「さあ星空の花畑ツアーへご案内いたしますわ、女王様」

 困惑する彼女を無理やり自分の船に乗せて、半ば攫うように星空へと船を漕ぎだした。
 新しい貿易ルートの打ち合わせの途中だったが、彼女の顔に疲労が見えたので打ち切ってしまった。
 まだ仕事が残っていると言われたが、とぼけるフリをして。笑顔を向ければ、彼女は困ったように笑って船に収まった。

「ほらアリエス、見えますか?花も、ア・ストリアの建物も、星空によく映えますね」

 パドルから星の力を解放し、夜景を照らしながら自分たちが守るべき土地を空から見下ろした。
 お得意の観光客用のセールストークをすれば、彼女は若き女王の顔から年相応のあどけない笑顔に戻る。
 普段は国の代表として振る舞う女王がこんな時でなければ見せない表情。
 若くして代表になった女性の苦悩は、自分にも良くわかる。

 いつだったか、この国の技術と作品をもっと知ってもらいたいと言っていた彼女の言葉を思い出す。
 盗賊団と戦う事が本心ではない。彼女の本懐はもっと純粋なものなのだ。
 その純粋な思いを、守らねばならないと思った。自分もこの国の作品が大好きだからだ。
 そして―――

(その細い肩に掛かる王の責任を、ほんの少しだけでも軽くしてあげることが出来たなら)

(友として、隣で支えてあげたい)

 いつの間にかア・ストリアという国に協力するのではなく、アリエスという友人に協力したいと思うようになったのだ。
 国の代表とその国の未来に関わる事業の総責任者という立場だけでなく、友人として、
 彼女との『絆』を大切に思うようになってきていた。

「さて、そろそろ戻りましょう。帰ったらお茶にしましょうね、アリエス」

 再び仕事から遠退くような発言に、星空へ連れ去られた王女は困ったように笑う。
 仕方ない。この船の漕ぎ手であるデネヴィレオは大切な友人とのティータイムを
 何よりも優先させてしまうのだから―――

今期の【星漕ぎの渡し守】は
【星細工の国ア・ストリア】と同盟関係であり共闘しながら共に未来へ発展していく親友の『絆』を結ばせて頂きました。


☆================================================================☆

【星漕ぎの渡し守】
主に夜間、星が瞬く世界各地の道で客や荷物を運ぶ運輸業を行う者たち。
全員が「星を漕ぐ」為の特別なパドルを持ち、星の光が届く場所なら
陸、海、空などあらゆる地形や地域へ船を漕ぎ、向かうことが出来る。
だが星の光が届かない場所ではたとえ夜間であっても力を発揮できない(空が曇っている等の天候が悪い地域や何らかの力で星が見えない地域等)(逆に昼間でも星が見える地域等では力を発揮できる)

■デネヴィレオ
星が瞬く夜間は綺麗な花畑の広がる観光地で遊覧船を漕ぐ仕事をして、
その他の時間で組織長として【星漕ぎの渡し守】の許可申請の承認業務を行っている。
自分の船に人を乗せることが大好きで主に「客」を乗せる運輸に携わるが
依頼があれば「荷物」を乗せて運ぶ運輸もする。

性格は社交的。丁寧でおっとりした口調。働き者でしっかりしているように見えるが実はうっかり屋のお姉さん。
人の話は聞いているようで聞いていないような都合の良いように解釈される事が多い・・・少々天然。
【星漕ぎの渡し守】としての力を除けば外見含めてごくごく普通の人間と変わりません。

■絆について
恋愛要素に限らず何かビビっと来るものがあればエピソード等お気軽にご相談ください。
もし絆を頂いたお相手様が国であったなら、その国での運輸業務に携われたら良いなと思っています。
メッセージの返信は即日を心がけますが、最長3日程度お時間を頂く場合があります。


その他、何か疑問等ありましたらお気軽にご質問頂ければと思います。
ウン年ぶりの世代交代企画参加でドキドキです、どうぞよろしくお願いします。

#【九十九路】#【九十九路】第一期#【九十九路】羅針盤:月光#【九十九路】女性#【九十九路】星漕ぎの渡し守#【九十九路】王#【九十九路】絆:済

2017-01-31 15:21:33 +0000