階段を降りた先には光を真っ黒なフィルターで覆い尽くすような、暗い暗い空間が広がってる。
足場のような岩がふわりふわりと浮かび、底であろう地面には見知った姿がいくつもある。
空間を見渡していると、異形の姿が目に入る。
幽霊のようなゆらりとした黒いシルエット、紅い牙生えた下顎。
悍ましい姿に怯えあがり、無意識に異形の匂いを嗅ぎ分ける。
すると恐怖心は少しだけ和らいだ。
あの異形から微かだけど知っている匂いがした。
「ダークライに……ハルトに声を届けて!!」
もう片方のギルドマスターの声が聞こえる。
言葉が、自身が嗅ぎ取ったものが間違いないのならば。
あの異形の正体は、ギルド総出で探し、自身も探していたギルドマスターだ。
気が付けば、男は元いた足場から飛び降りていた。
幸いにもこの空間は重力が働かない。
落下することなくふわりと泳ぎ、男は異形となったギルドマスターの元にたどり着く。
「起きなはれ、ハルトさん!」
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お借りした展開
Call【illust/60456953】
お借りしたダンジョン
やぶれたせかい‐黒の間‐【illust/60338200】
お借りしました!
ダークマター制御装置(ハルトさん)【illust/60338433】
シンル【illust/57707695】
2016-12-24 10:42:37 +0000