ある日のかたわれ時、三葉は不思議な少年と出会った
「ありがとう!!こんな大切なものを譲ってくれて、本当に感謝するよ」
「う、うん・・・(本当はいけないんだけど・・・カッコええし、やっぱ東京の男子ってイケメンやねえー・・・あ、あの子(瀧)だって悪くはないんやけど)」
「じゃ、俺はこれで」
「あ、あの・・せめて最後にお名前を聞かせてくれませんか?」
「ああ、それじゃ君の掌に書くよ、大事な人との願いがかなうようにおまじないしといてあげるから、それじゃあ、気を付けて帰ってね!!」
「あ、ありがとう・・・な、なんて名前なのかな?ドキドキ・・」
前原陽斗は山を下ると離合口に座っていた人物と話す
前原とは年下と思われる少年と思われたが、顔の向こう傷や、手になぜか三味線を持っている点ではどこかすごみがあり、年齢不詳を思わせるものがあった・・・
「終わったぜ」
「大したやつだな、俺なら落とすのに一か月はかかりそうなのに・・・『女たらしクソ野郎』の異名は伊達じゃねえってか?」
「なんとでも言えよ」
「ほぉーう・・ずいぶん大人になったじゃねえの前原くんよ」
「ま、どっかの誰かさんのおかげで『煽り耐性』はスキルアップしたかなーって・・その点に関してはクラス全員感謝してるぜ、もっとも、殺せんせーの次くらいに殺したいやつにリストアップしてるって点ではクラスのほとんどがそう思ってるがな」
「そうかい、そりゃ光栄だ、で・・?それを何に使うんだ?」
「これをプレゼントすりゃ岡野だって喜ぶだろ」
「お前それ未成年は飲めねえんだぞ・・・?」
「あ、そっか まあいいや 五年後のお楽しみっつーことで、御神剣の『にっかり青江』も手に入ったし、どういうわけだか千葉がものすごく欲しがっててよ、杉野が変わったショタになつかれたりしてんのも、お前理由を知ってんじゃねーの?」
「わかったとしてもあんたに話すのはまだ早いね、わざわざこの岐阜・・いやここまで連れてきてやったんだ、感謝してもらいたいね!!・・・そうそうあんたには『鳴狐』って刀が似合いそうですぞ」
「ああ、ありがとよ!」前原はひじ打ちを入れる
「ぐぉっ・・!!て、てめえ・・!!」
「ハハハ、油断なさるな東吉くん 今のがナイフなら死んでましたぞ、そんじゃ先に帰ってるぜ」
「くっそ・・・怪我してなきゃぶっ殺してやったのによ・・・おお、先生ありがとよ 死んだはずのあんたがE組のやつらと会っちゃまずいからな、うまくは言えないが、そこは時間軸の調整ってやつで・・・」
「別に構わないわよ、前原くん・・・すっかり明るくなったわね、E組に入ったときは元気がなくて、せっかくのイケメンが台無しだったけど・・・彼だけじゃないわ、曇ってたE組のみんなの顔も今は晴れみたいね!!」
「そりゃ、先生がよかったんでしょうよ・・・その帽子は?」
「あ似合う?かわいいでしょ?」
「あんたも結構マイペースだな・・・」
2016-12-06 12:10:04 +0000