この世界の片隅に

あさのひろし

>2016年11月12日(土)公開初日に見てきました。
原作コミックスを読んでいたので自分なりのイメージはありましたが、
アニメ版「この世界の片隅に」を見て特に違和感は感じませんでした。
北條すず役・のんさんをはじめとする声優さん達が感情豊かに演じていました。

広島弁を含めての「この世界の片隅に」だと思いますが、外国語吹き替えでどのように表現されるのか。
「傘を一本持てきたか」「はい、新なのを持ってきました」などはわかってもらえるのかどうか。
ユーモアがあちらこちらに散りばめられ、いくつかの場面では笑いを誘っていました。
普段ほんわかモードのすずさんが夫の周作相手に真面目に怒る様子などが実に微笑ましいです。

広島県呉市を舞台に平凡な日常が戦争に巻き込まれてゆく時代。
毎日を力強く暮らす人々が笑い・悲しみ・出会い・別れを交えて丁寧に描かれています。
広島国際映画祭2016 ヒロシマ平和映画賞を受賞。海外配給も決定。

興味を持たれた方は迷わず映画館へ見に行ってください。
シアターで端っこの席や最前列の席しか空いていなかったとしても
お金を払って見る価値がある作品だと思います。お見逃しのないように。

また見に行こうと思っています。
名作です。

>2016年12月1日(木)2回目見てきました。
19:00からの上映回でしたが小さめのシアター、映画の日という事も有ったのか
「ほぼ満席」状態。選べたのは最前列の席だけでした。
上映館も増えているとの事。製作関係・支援された皆様おめでとうございます。

各エピソード間の編集や展開のテンポが気持ち良く上映時間の長さを感じさせません。
場面ごとに見入っているうちに128分がどんどん過ぎてゆきます。
空襲での爆発音や、すずさんの叫びなどをDVDやTV放送ではなく
映画館で見て聞いて欲しいと思いました。
時間制限で今回描かれなかった原作エピソード(リンさん関連他)もアニメで見てみたい。
「この世界の片隅に」完全版・二部作とかで再度アニメ化が実現したら最高です。

つらい場面もあるけれど悲しい出来事ばかりの作品ではありません。
サギ、チョウ、トンボ、カニなどの生き物。風にそよぐタンポポほか植物たち。
周辺に広がる畑や森林。ひこうき雲、雷雲、雨、台風など自然描写も素晴らしい。
出てくるものはなるべく見逃すまいと目で追いかけていると、すずさん達の動きを見逃したりします。
ひと通り見ていたつもりでしたが見所の多さからか「見逃し感」をかなり感じました。

老若男女。世代の違う観客さんたちと同じ場面で笑う一体感。
そして映画を見終わった後の余韻が心地良かった。
物資配給、ヤミ市、隣組、防空壕、空襲、疎開、勤労動員、竹やり訓練・・・
北條家の人たちと一緒に自分も「戦時中の日常」を過ごしていたような気がします。

また見に行くかもしれません。
名作です。

#この世界の片隅に#こうの史代#北條すず#黒村晴美#Yamato#rabbit#Hiroshima#片渕須直

2016-11-14 15:09:25 +0000