【花冠】ハメッシュ【マドイビト】

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✤花冠を戴く者【illust/55830776
 ハメッシュ・アクィーリア(Hameciu Aquilia)
 現行:【illust/57670302
 伴侶:星月さん【illust/57670738】 / 【illust/60004741

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✤Skill
【黒衣の花嫁】他人の「関心」を引き、他者と関わることで呪いの発動を促す能力。
【空鏡の大翼】背面か内側、どちらかが鏡面となる特殊な羽根で出来た翼。試練を受けないと鏡面を持たない翼となる。
✤Weapon
【惨禍の旋風】闇に覆われた空を映す黒き翼。魔王の支配を受けたそれは、風を巻き起こし災いを届ける。
✤ラアナの匣【novel/6871774】/ クルイロアギラ【illust/57165444

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✤11/20 再び素敵なご縁をいただきました!星月さんillust/60004741

星月、君は誰よりも美しい。声は澄んだ水のよう、微笑みは夜空に輝く星や月のようだ。
そんな君が愛しくて、そしてその美しさを他でもない自分が守りたかった。
その為なら何だってしよう。そう、思っていたのに。

それはある日突然の出来事だった。星月の清めの力が失われ始めたのだ。
原因は分かっていた。―――ラアナの匣、この身に宿る呪いの力。それが彼女を穢したのだ。
恐ろしかった。愛する人が自分のせいで不幸になっていくのが、ただただ恐ろしかった。
触れてはいけない。近づいてはいけない。償わなければいけない。
じゃあ、一体どうやって?そんな時、どこからともなく声が聞こえた。

「 彼女が他の誰よりも清浄である為には、彼女以外の全てを穢す他ない 」

…ああ、そうか。こんなにも簡単な事、どうして気づかなかったのだろう?
贖罪の思いを込めて、俺は空へと翼を広げる。どんなに疲れても、立ち止まることは許されない。
目指す先が光一つない闇に包まれ、己の視界を奪おうとも。
*
*
*
目的を果たす為に動いている瞬間だけは、束の間の安堵感を得られた。
自分の手によって醜く姿を変えられた“モノ”の呻き声を聞きながら、あてどもない闇を進む。
その呻き声に混じって、金属がガシャガシャと擦れ合う不快な音が聞こえてきた。
音の正体を確かめたくて、よく見えもしない目を凝らす。それが間違いだった。

「星月…」

思いもよらぬ人物が現れた事で、思わずその名前を口にしてしまった。
星月。愛しい人。角を折られ、尾は断ち切られ、変わり果てた姿の彼女がそこにいた。
どうしてここに?いや、そんな事よりも、その姿は一体…?
そんな俺の動揺を知ってか知らずか、彼女はこちらに手を伸ばす。

「やめてくれ!!」

思わず上がった拒絶の声に合わせて、彼女の瞳が大きく開く。
「…俺に、触れてはいけない。もうこれ以上、君を傷つけたくない…」
きっとその瞳には、惨めで情けない姿の男として映っているだろう。
けれど彼女はそれに構う様子もなく、再び俺に歩み寄る。彼女のひやりとした手が、俺の手に、触れる。
…それは酷く懐かしく、語る声音は優しく耳をくすぐった。
ごめんなさい?ありがとう?
君に咎められこそすれ、謝罪や感謝の言葉をかけられる価値なんて俺にはない筈なのに。
―――なのに君は変わらず、その声を、微笑みを、俺に向けてくれるっていうのか…?

(ああ、どうして忘れていたんだろう…)

君はどんな姿であっても美しく、夜空に浮かぶ星や月のように輝いていた。
俺が闇に迷っても、いつでも傍らでこの身を照らしてくれていた。
疲れきった翼も、君の隣なら安心して休める事が出来た。

それなら俺も応えよう。月と星が隠れる間は、俺が代わりに君を照らそう。
君が安心して眠れるように、今度は俺が君を守る光となろう。
俺達はいつもそうしていた。そうだったね、星月。

「君は俺の月と星、俺は君の太陽だ。
 手を繋ごう。たくさん名前を呼ぶよ。もう何からも逃げないように。
 君と共にある為に。」

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2016-11-14 15:01:09 +0000