※投票期間後にご縁を頂けたため、改めまして『【カカン】交流』タグにてお相手様へ向けたお花を投稿いたします。(正規投票は『illust/59454670』此方になります。)
琉宇染(illust/59449673)から佩州浜さん(illust/59418195)へ桃を。
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「…ふぅ、こんなもんかのう」
蒼月の日は近い。
贈るための花は既に用意してある。
霧の国の店の横には高祖母の実家から頂いてきた『透かし桃の木』がすくすくと育ち、大ぶりの花を枝いっぱいにつけていた。
桃の花言葉を知った時に、これ程自分の気持ちを体現した花はないと衝撃を受けたものだ。
少しでも浜に感謝の気持ちが伝わるといい。
花に添える贈り物にはアンクレットを選んだ。
馴染みの客の職人に手伝ってもらいながら、気持ちを込めて己の翼を削り加工していく。
力強く堂々と大地を踏みしめ、力無きものをひれ伏させる美しい彼女の足。
飾り立てるには少々役不足かもしれないが、彼女が彼女らしく未来を歩む為のお守りになれれば本望だ。
仕上げられたアンクレットを月明かりに当てる。
星鳴りの翼の石は丸く輝き、連なった金鎖に、高鳴る己の胸に共鳴するように星は煌めいた。
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「今日この日を浜と迎えられて、儂は幸せ者じゃ。誰かを愛する幸福、それを教えてくれたのは他でもない主じゃ。…儂の妻となってくれて有難う佩州浜。…主が嫌だと言っても、もう離さんからのう?」
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企画元様・花冠を戴く者(illust/55830776)
2016-10-25 12:10:26 +0000