GIFT for YOU ◆◇ 【illust/58546710】
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◆ロシェット・ニュイブランシュ (Rochette Nuiblanche)
男/26歳/177cm
一人称:俺
二人称:君、~さん、呼び捨て
カフェ"sieste"(シエスタ)の経営を担っている不眠症気味の青年。
優しく温和な性格で争いごとが苦手。ギフトには自衛のみを命じている。
カフェの一番片隅の席は誰かの来店を待つように、いつもぽっかりと空いている。
《Gift》 Lullaby(ララバイ)
声・歌を聞かせた相手を眠らせる能力。任意で発動する。
使用者には適応しない。
「何か食べたいものはありますか?簡単なものなら作ってあげられますよ」
「あぁ…、気にしないでください。その席は空いてていいんです」
「君を傷つけてまで叶えたいと願うほど傲慢じゃありません。
……俺はただ、このコーヒーを一杯飲んでもらえたら、十分なんですから」
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◇ギフト
セルリア・ネイさん【illust/59286279】
君の澄んだ瞳が好きだった。
君の優しい声が好きだった。
君の温かい心が好きだった。
君が座っていた席はぽつりと空いたままで。
君がいなくなった日から夜は明けないまま。
そんな俺にある日届いた、不思議で可愛い贈り物。
「いらっしゃいませ。ようこそカフェsiesteへ。……君はお客さん、じゃないみたいですね?」
「店を手伝ってくださるんですか?ありがとうございます。では掃除をお願いしてもいいでしょうか?」
「…………………………………君は随分と、器用な事をなさいますね…」
「ふふふ。……いえ、なんだかすっかりセルリアさんの鼻歌がお店のBGMのようになってきたなぁと思いまして」
「昨日はおかげさまでよく眠れたんです。ありがとうございますね。
……どうしてちょっと微妙な顔をされているんですか」
君が夜になると子守唄を歌ってくれるおかげで眠りにもつけて。
君と過ごす日々は新鮮だけどどこか懐かしくて。
やっぱり不思議な贈り物だなあ、なんて思って。
「お砂糖3つとミルクたっぷり、ですね。…君と同じ飲み方をされるのですね」
「セルリアさん…っ、その、その歌は、一体どこで……」
いつからだろう。
目を閉じると浮かんでくる君の姿に、君が重なるようになったのは。
君が不意に口ずさむメロディが、君が口ずさんでいたメロディと重なっていたのは。
「….取り戻したくない、と言えば嘘になるかもしれません」
「だけど取り戻したい、と言えるほど我儘にもなれないんです」
君のことが何より大切だったはずなのに、君が傷付くのは何より嫌で。
闇が塗りつぶしたような眠れない夜に、舞い降りたのは一羽の青い鳥。
月を背負って青く羽ばたく姿は何よりも鮮明に瞼に焼き付いて。
君は君だったんだと、心のどこかで、あの歌が聞こえた。
「…聞いていただけますか、あの席に座っていた君の事を」
「もう今日は遅いですから寝ましょうか。おやすみセルリアさん。いい夢を」
きっと叶わないからこそ願うんだ。
だけど叶わなくても夢を見れるんだ。
「セルリアさん、今日はこちらの席にご案内します。少し待っていてくださいね」
君は君のようでいて君かもしれないけれど君以上に。
君の澄んだ瞳が好きで。
君の優しい声が好きで。
君の温かい心が好きで。
両手でも抱えきれないほどの愛を。
言葉では伝えきれないほどの愛を。
いっぱいに満たして。
「――お待たせしました。本日のブレンドです」
俺のただ一つの我儘をどうか聞いてくれませんか。
歌ってほしいんだ。
君と俺のためのおいわいの歌を。
◆関係者様
従兄弟 アイデン・マルティヌスさん【illust/59321612】
「アイデン、そんなに怖い顔してたらお客さんびっくりしちゃいますからね」
「きちんと眠れていますよ。…と言いたいところですが、アイデンに嘘はつけませんね。ありがとう、心配してくれて」
「そろそろ休憩にしましょうか。アイデンは何を飲みますか?何でも好きなもの用意しますよ」
俺はアイデンの良き兄でありたい。君が誰よりも優しい事を知っているから。
せめて一時の休息でも、君に与えることができますように。
◇何か問題ございましたらお手数ですがメッセにてお願い致します。
CVタグありがとうございます…!大好きなお声を頂いてとても嬉しいです…!♡
キャプション随時更新
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目を閉じると君の姿が浮かんでくる。あの席で、いつも同じコーヒーを飲んでいた君の姿が。
君のいない夜は苦くて、苦くて。甘い思い出の夢のひとつも見れやしないんだ。
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2016-10-05 11:00:04 +0000