静岡鉄道キハD17形気動車

56kuma

 戦後の日本最大規模の軽便鉄道である静岡鉄道駿遠線の旅客輸送の主役を務めたのが気動車たちですが、鉄道車両を自作できる技術を持っている静岡鉄道だけに1959~61年にかけて自社の大手工場及び袋井工場製の気動車の導入を始め、そのなかでも1961年に導入されたのが本作のキハD17,D18の2両です。
 車体は当時の自社製電車に共通する湘南スタイルで全長11.7m、全幅2.13mの小柄な車体で動力には出力125馬力のいすゞDA120Pエンジンを搭載し、機械式駆動で電車用のものを改造したらしい台車に動力を伝達していました。動力台車は中心部をずらした偏心台車になっています。
 また、同時に製造されたキハD19,D20は車体がほぼ同型ですが、動力伝達に岡村製作所製のトルクコンバーターを採用した液体式気動車で台車が以前の気動車の標準だったバーフレーム台車に変更されました。
 登場後は駿遠線の旅客輸送の主役として活躍し、本作で描いたキハD18以降の3両が駿遠線の全線廃止まで活躍しました。
 本作は「軽便探訪」に掲載されていた図面を元に1.5/80スケールで作画したものです。
 9/16追記:実車の形式記号は「キハD」ですが、本作では誤ってDが抜けていました。

参考:軽便探訪 新井清彦 機芸出版社 
     http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%99%E5%B2%A1%E9%89%84%E9%81%93%E9%A7%BF%E9%81%A0%E7%B7%9A

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2016-09-15 14:20:12 +0000