【花冠】詠月【第四期投票】

緋眞

◆花冠を戴く者【illust/55830776
第四期投票イベント【illust/58561882

✿詠月【illust/58991115】からタイェブさん【illust/58956652】へ

(月夜の晩、月光浴の最中に髪に重みを感じた。見下ろせば小さな姿が髪に捕まっていて、こちらを見る色の違う瞳とその姿に少し驚いた)
「食事の最中に不作法だぞ、女。…詫び?必要ない、その手を離して疾く失せればいい。…だからいらないと言ってるだろう。その耳は僕の話を聴いているのか?」
「…またお前か…よくもめげずに来るものだ。僕と話したところで得るもの等なにもないだろう。去れ、僕は暇ではないんだ」

(何度邪険に扱ってもめげずに話かけてくる姿に呆れた。何故必要以上に僕に構うのか理解ができない。何度も会う中で、薬学の為に旅をしていると話すと、あの夜の詫びだと言いながら自分が収集してきた薬の知識を話す様になった。…理解できない)
「…それで、その地方でとれる薬草の使用用途は?ああ、その実なら知っている。曾祖母の手記にあった。ああ、それを合わせて…なるほど…戻ったら記載を追加して…何だ?スコーン?いらん、僕にとって食べ物は嗜好品でしかない。それより戻って手記と照らし合わせてみなければ…」

(彼女が各地で見聞きしてくる話が有意義なものが多く、次第に自分から店に足を運ぶようになった。繰り返す中で、すれ違う機会もあった。薬の為に足を運んでいるだけなのに、店にいないとわかると何故あの姿が自分の前にいないのかと勝手に苛立ちを抱いた。運よく戻ってきた時には、どこか満足している自分がいた)
「…何処に行っていた…狩り?その体で…兎か。そのくらいなら狩れなくもないな。…それより、新しい情報は入っているのか?」

(旅の最中、薬の情報の礼だと理由をつけて獣を狩っている自分の心が、本当はどこにあるのか…知っていながら、表には出せずにいた)
「偶然、手に入れたからくれてやる。普段の情報の礼だ……うるさいそんなに見るな、穴が開く。疲れた、何かよこせ………………この間の、スコーンは無いのか」

(どれだけ邪険にされてもめげず、どこまでも前向きなのかと思えばふとした時に人恋しそうな姿を見せる。口にだせばいいと、一人で立っているのが気にくわない、こちらに頼ればいいと思うのは――…)
「随分と、詩的な表現をするんだな……僕は家族以外の為になんて動くつもりもないし他者の為なんて理由で手を差し伸べたりもするつもりもない。」
「…でも、いいよ。お前なら、タイェブの為になら…死んであげる」

(お前の花になってあげよう)

◇投票シートの投稿です。
投票先:水底の国

◆投票者:詠月【illust/58991115

#【花冠:第四期投票】水底の国

2016-09-13 08:38:10 +0000