彼女は白苺の結婚式で、花婿に一目惚れ。大陸中が結婚のお祝いとパレードで賑やかになっていたその日、花婿は、花嫁の目の前で、消えた。
誓いの口づけに、2人が手を取り合おうとした瞬間、花嫁の目の前は「崖」に変わったのだ。
花婿が消えて、王国、大陸中が大騒ぎ。花嫁の姿も消え、王国には「死の雪」が降り注ぐようになった。
死の雪が3日間降り注いだ土地は、花婿が消えた時のように、大地が抉れ、海となる。消えた花嫁による呪いだと街の人々は噂し、花嫁が城内で白雪と呼ばれていた事から、死の雪は「白雪の呪い」と呼ばれるようになった。
その頃、満月のように丸く広がっていた大陸は、城を中心に呪いが広がり、今では大地の半分が失われていた。
歯型のように抉れた大陸は三日月のように形を変え、雪がふり続ける。
魔女は水晶越しに大陸が荒廃していく様を眺めながら「もうすぐ全部、私のモノだね」と、自身の腹を撫でながら
もう半分以上は食べたであろう、大きな〈ホールケーキ〉に、〈粉雪〉のように〈砂糖〉をまぶして、また一口。
2016-09-08 16:42:40 +0000