扉を開けて奥に進み続けると大量のコンテナが置かれている場所に出た。
コンテナの側の箱にいくつか袋が置いてあることに気づいた。
袋の中には『飴』が入っていた。
どうやらここは飴が置かれている場所のようだ。
《ぐぅー》
そんな音が聞こえた。
どうやら僕のお腹がなったようだ。
そういえばここまで何も食べていなかった。
目の前には飴の袋がある。
僕は思わず袋に手をかけた。
しかし、ふと我に返りコレはポケモンが食べる為の飴だ。
極端に言って見れば人間がドッグフードを食べるようなものだ。
それをお腹が空いたからといって食べるのはどうだろう。
それに、勝手に置いてあるものを食べるというのはやはりいけないことだ。
そう自分に言い聞かせて袋を元の場所に戻そうと目線を箱に移したとき。
試食用サンプルと書いてあるのが見えた。
サンプル品なら1つくらい無くなっても問題ないんじゃないのか。
試食用なら人間でも食べて問題ないんじゃないのか。
僕はそう思いながら袋から1つ飴玉を取り出し口に放り込んだ。
《レロレロ》
味は魚肉ソーセージのような感じで飴にするには奇妙な味だ。
《ガリガリ》
《ボリボリ》
《ガリガリ》
《ボリボリ》
袋の中の飴は無くなり空腹はなくなった。
僕は立ち上がり次に続く扉を開けるのだった......。
2016-08-01 13:40:29 +0000