「あぁ、まただ。また駄目だった。
いいや、諦めてはいけない。ヒトは強いんだ、必ず現れる、
――俺の言葉など気にもとめず、大きく羽ばたける人物が」
「肌の状態よーし、目の色よーし、骨格の歪みよーし。
んー、いいね君ー! ピンときた!
これなら最高の傑作が作れるさ、安心して俺に任せな!」
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【名前】カゲロウ
【性別】♂ 【種族】ヨノワール
【身長】おおきめ 【体重】おもい
【年齢】不明 【出身】人間の世界
1人称/俺 2人称/君、あなた 3人称/彼、彼女、あの人 名前/~殿
(※初対面、目上、あまり仲良くない相手には常に敬語で丁寧。
仲の良い相手か、「話」をする時だけ敬語が取れる)
【名前】アオイ
【性別】♂ 【種族】ヤミラミ
【身長】ころころ 【体重】みがる
【年齢】不明 【出身】人間の世界
1人称/俺 2人称/お前、君 3人称/アイツ 名前/呼び捨て
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ポケランティスへと迷い込み、ポケモンに姿を変えた元ヒト達。
司祭服を着たヨノワールと、暖かそうな服を着たヤミラミのコンビ。常に側にべったりしているわけではないが、ふと気づくと一緒にいるという。
ヨノワールの名はカゲロウ。常に穏やかで温厚、ヒトを教え諭すように話し、他人の成長と栄光を見届ける事こそ幸せと感じる神に仕える男。
より多くの人と話そうとしており、それによって人々が大きく羽ばたけたら、自分の役目は終わるのだと思っている。
――彼の声は毒であり、彼の言葉は病である。
グロテスクなほど剥き出しの事実を突きつけ、相手の本質を無慈悲に抉り出す彼の話は聞く者を発狂させ、殺人や自死に至らしめるに余りある。
愛しているのにそうなる、なにをどうしてもそうなってしまう。これは彼の性格でも癖でもなんでもなく、ただ彼が「そういう存在」だという事でしかない。
何をしても駄目だった、どうしても自分は毒のままだ。なら、この毒は人々を成長させるために存在しているのだ。
人々の大いなる成長のために踏み台となり、犠牲になるもの。カゲロウは己をそう確信する。
いつか、自分の話など意にも介さない、それどころか糧とする未来がやってくるのを信じて。
ヤミラミの名はアオイ。話口調はやや間延びしていて明るく快活。外見以上に言動が彼をより幼く見せている。
興味のあるものとその日の気分に一直線。もはやそれしか見えていない、道理や環境は「目的」の邪魔になるなら倣うに過ぎない。
腰に大量にぶら下げた道具入れには、使い込まれた針やハサミなどの工具がぎっしり詰まっている。
それらを使って木や石、はたまた登場したばかりの新素材を使って様々な「置物」を作り上げる。
彼の作ったソファや作業机などは圧倒的な使い勝手の良さと耐久性から、ブランドとなって高額で取引されている。
――彼の特別な「置物」は地獄の底で咲く。
かつて生きて歩いていた生物を、血の一滴体毛の一本すら取り落とす事なく、家具や美術品に仕立ててしまう。
ランプ、オルガン、机、鳥籠。時には人体の姿をほぼ残したまま、時には原型を残さず完全な置物に変えてきた。
元の質量と1mgの差もない、完璧かつ怪物的な才能と技術を以て。
何故作ろうとしたのかなど考えた事もない。ヒトが何故呼吸をするのか、という非生物的な答えを探そうとほど無意味な疑問だ。
作らないという選択肢はない。作らないでおこうなどという発想こそがあり得ない。
彼の中からはただ「作る」事だけがわき上がる。彼が彼という存在であるのだから、その泉は決して枯れない。
今日も明日も、ピンと来た(本人曰く「電波が来た」)「材料」を使って、至高の傑作を作るべく。
両者ともに存在は紛れもないナラズ者だが、彼らの行動が明るみに出ていないため、ナラズ者として社会に扱われてはいないようだ。
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『葬儀団 人魚の涙』【illust/57707541】に二人とも所属しています。
カゲロウは自分の存在意義に殉じるため、アオイはカゲロウについていくため、かつ更なる材料をよりよく見つけるため。
基本的に彼ら二人で行動していますが、単独行動も勿論したりします。別にセットで扱わなくてもオッケーという意味。だがそれ以外にもなにか……
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というわけで電波が振ってきたので出しました、二人コンビの受動的・能動的シリアルキラーどもです。
周りが自滅していくカゲロウと、周りを死滅させていくアオイ。
葬儀団のみんなは「いい材料だなー」と思っても作ったりしないから安心してね!
電波が降りてきても団員になにかすると「今後の制作の支障になる」からね!
ではではみなさんよろしくですー。
2016-07-24 01:28:37 +0000