【花冠】ヴィヴァーチェ【第二期】

おがわ
Go back

花冠を戴く者【illust/55830776
新規家系で参加いたします。

「どんな理由であれわたくしの歌で貴方が喜んでくださるのなら。その結果人形に成り果てても構いませんわ。」

☢ヴィヴァーチェ(vivace)
(女/30才後半/25cm/陽の国/占術師/一人称:わたくし/二人称:貴方、〜様)
(CSの蝶はお供ではなくただの野生の蝶です。)

☢自鳴琴人形(オルゴールドール)(補足参照novel/7297041
綺麗な歌声で人の魂を揺さぶり善し悪し問わず影響を及ぼす事が出来ることから、
癒しを求めて彼らを必要とする者もいれば、見せ物や呪いなど為に利用する輩も存在し闇市場で売買される事も。
成人しても30センチには及ばない小さな体と、体の何処かに「ゼンマイ」をもち、それは常に巻き戻されている。
歌を歌う程にゼンマイの巻き戻される速度は早まり、完全に止まるとただの人形になってしまう。
伴侶のない自鳴琴人形には、「成長」はあるが「老い」が存在しない。この場合動ける期間は個体差はあるものの大体40年前後と言われる。
《ゼンマイについて》
生まれた直後に両親にしか巻く事が出来ないが、
自らを心から愛してくれる対象に一度だけ巻くことを許し、
その対象である伴侶と魂を共有する事で、「子を生す体を得る」ことが出来る。
その際ゼンマイは不要となり体から剥がれる。(歌の能力は健在)
子を生すことの出来るようになったオルゴールドールは、その後の「老い」と「寿命」を伴侶と共に刻み、
体の大きさを伴侶の種族相応の大きさに合わせて拡張する事も可能に。

☢伝承
かつて美しい譜を奏でるオルゴール人形を愛した一人の人間がいた。
人間の魂はいつしか人形に憑依し、人間の体が朽ちた後もその魂は人形と共に在った。
その後人形は子を孕み子孫を残すようになり、それが今のオルゴールドールの始まりと言われている。


☢skill
『共鳴魂歌』
相手の魂に直接影響を及ぼす旋律を奏でる。
元は人の持つ感情や精神状態を敏感に察知し、その影響がメロディとして吐き出されるようになったもの。
他人の欲する、あるいは嫌悪する旋律を理解することができる。

(7/4)♥︎素敵なご縁を頂きました。
陽の国 サイヒさん【illust/57692855
わたくしは人形。人の思うまま、願われるままに歌い、そして、飽きられていつか忘れられる。
だから忘れ去られる前に、そこを発つことを覚えた。そうしてどれくらい時を過ごしただろう。
そんな日常を、あの男は爆風と共にすべてを奪い去って行った。そう、何もかも。全て。

「一体なんの騒ぎですの?ちょっとそこの殿方、違うわ、下を見なさい。ここよ、ここ。
 さっきの爆発の原因は貴方かしら?折角わたくしの歌を聴いてもらっていたのに逃げられてしまいましたの。
 責任とって下さいませ。貴方の願う旋律、私が叶えてさしあげますから。」
「助手?なんのことかしら。わたくしは貴方様のために歌いたいと言っていますのよ。
 え、ゼンマイ?残念ながらこれは誰にも巻けませんの。たった一人を覗いては。うふふ、その誰かは、秘密ですわ。」

変わった男だ。毎日なにか熱心に研究している様だが、結果は失敗ばかり。
たまに爆発を起こしてはその後処理に追われる日々。曰く、錬金術の調合をためしているらしいが、実に怪しい。
更に不思議なのは、彼の変わらない尊大な態度だ。
何がそれほど誇らしいのか、俺様に不可能はないと豪語する言葉には、信じ難い事に嘘偽りが感じられなかった。
どうやら本気で、自分に不可能はないのだと、思い込んでいるらしい。

「あら、何かご馳走してくれるのかしら?
 わたくしは食物からエネルギーを接種しなくても生きて行けるけれど、味覚は人並みに持っていますのよ。
 味には少し煩…、まって。サイヒ様、その手に持っている液体はなにかしら。
 まさか料理も調合で作ろうなんて馬鹿な真似、なさる気じゃぁ…ねぇ、聞いてます?やめて?」

くだらないと呆れていたはずが、いつの間にか彼の自信に満ちた笑顔にほっとする自分が居る事に気づく。
ヴィヴィ、とわたくしを呼ぶ声は何時も楽しげで、落ち込むと現れる耳と尻尾が愛おしくて、
このまま時が止まってしまえばと、何度も願っては虚しく、時が過ぎてゆく。

(この人もいつかきっと、わたくしに飽きて何処かへ行ってしまうのでしょう。わたくしは所詮、一時的な遊び道具でしかないのだから。)

人形に流す涙など、ありはしない。ではこの目に溜った水は、なにかしら………

***

「そんなに必死でわたくしを探していらしたの?おかしな人。いいえ、貴方、変ですわ。
 あら、そんな顔をしないで。だって本当のことですもの。わたくしがいないと寂しい、だなんて。
 そんなこと、言われたの初めてで……、どうしたらいいか、わかりませんわ…。」
「わたくし、怖かったの。貴方にいつか捨てられるのが、怖かった。
 わたくしを求める人はいつでもそう。人の心は満たされれば満たされる程に傲慢になって、いつしかわたくしを手放すの。
 だからそうなる前に、貴方から離れたのに、どうしてここまで来てしまったの。    …ばか。」

「わたくしにノーなんて、言えませんわ。だって、言わせる気なんて毛頭ないのでしょう?
 ふふ、覚えていらっしゃるかしら。わたくしのゼンマイを回せるのはこの世にたった一人だけ。
 …サイヒ様、どうかわたくしをこの機械仕掛けから解き放ってくださいませ。
 このヴィヴァーチェ、貴方様にわたくしの全てをお捧げいたしますわ。」

–*-*–*-*–*-*–*-*
子世代 長女:トランクイロ【illust/58242179
    次女:アンダンテ【illust/58264467
「まぁ!二人とも元気だこと。好奇心に溢れていてとっても素晴らしいわ。好きな事を思い切り気が済むまでやり通しなさい。自分で決めた事なら、なおさらよ。あと、やったことの後始末も同じようにしっかりね?」

#(❁´ogawa`❁)#☢自鳴琴人形#【花冠】#【花冠】住民票#【花冠】第二期:陽の国#[Flower Crown] Female / [Floral Crown] Female#【花冠】占術師#【花冠】婚姻済

2016-07-02 17:17:24 +0000