ネェル・アーガマの艦外にて― ゴオオォォォ… 箒「さすがアストナージさんだ、メンテ前よりも調子が良く感じる」 現在、篠ノ之箒はメンテナンスを終えたばかりの紅椿を纏い、テスト飛行をしていた。 アムロ「やあ、随分調子が良くなったなあ」 クワトロ「そうだな。ここ最近の連戦続きもあって、調子が良くないと言っていたしな。アストナージ達に整備を頼んでみてはと勧めてよかったな」 アムロ「そうだな。ハハハ」 コウ「それにしても、僕…紅椿に関して思ってたんですけど」 クワトロ「ん?」 アムロ「何だいウラキ少尉?」 コウ「あ、はい。紅椿って紅くて凄い速いじゃないですか?それで、まるで――赤い彗星のシャアみたいだな~と。ハッハッハッ」 クワトロ「」ピクッ… 甲児「あ~それ俺も思ったわ~。そんで束博士に「ツノは付けないんですか?ブレードアンテナみたいな」ってボケたら、「ジオンの赤い彗星かいっ!」ってツっ込まれたわ。アッハッハッハッハ」 クワトロ「…」ピクリ、ニジリ… クワトロ「赤…何倍も速い…ただし角はないが…」ブツブツ アムロ「…お前、あれを自分のにしようと考えてるだろ?このままでは私のアイデンティティうんぬんとか」肩ポン クワトロ「ギクッ!ななななな、何の事かな~アムロくぅ~ん…?」ワナワナワナ アムロ「やめとけ、あんたにゃIS適性はないだろうさ。それに彼女のあの偏屈博士な姉が何をしでかすかわからんしな」 クワトロ「…ちぃーっ!」 箒「ふう、この辺でいいか…あれ?アムロさんにクワトロさん?どうかしたんですか?」 アムロ「いや、何でもない。ちょっとそこの赤が好きな金髪グラサンノースリーブ野郎に釘を刺して…な」 クワトロ「…」ゴゴゴゴゴ… 箒「? ハア…?」スタスタ… アムロ「おっといけない。俺は11時からセシリアにビットやファンネルの訓練の手ほどきを頼まれてるんだ、それじゃ失礼」スタスタ… * アムロ「捉えた!フィンファンネルッ!」ピキィィン! キュバキュバキュバッ!ビシュウ!バシュシュウ!ズドウドウ! セシリア「ファンネルによる狙撃だけでなく、並行して動きながらのライフルやバルカン、バズーカまで…さすがはアムロさんですわね!伝説のニュータイプにして一年戦争の英雄や白き流星、連邦の白い悪魔と呼ばれるのもうなずけますわ!」 アムロ「そうおだてないでくれよ。さて今日は…とりあえずビットを操りながらの移動を目標にしていこうか」 セシリア「はいっ!」 クワトロ「…アムロめ、νガンダムで大活躍でこんな指導まで…くっ!さすがにメガバズーカランチャーがあれど百式では厳しい…どうしたものか」 アストナージ「おおーい、この前捕獲したシャア専用ザクが使えるようになったぞ~!」 クワトロ「何っ!?ようし、私が…」 バーニィ「えっ、ザク!?しかもシャアの!?はいはーい!僕が乗ってもいいですかー!?」 アストナージ「ああ、こいつは結構じゃじゃ馬だからなあ…まあ、今の技量のバーニィなら大丈夫だろう」 バーニィ「やったぁ!」 クワトロ「…くっ!」 * 数日後― アストナージ「おお~い、今度はアナハイムから真っ赤に塗ったジオングが届いたぞ~!」 クワトロ「何っ!?」 アストナージ「何でも、データ取得用にレストアしたってさ。一緒にΖΖやMk-Ⅱベースのガンダムも来たぜ」 クワトロ「よし、これなら私も戦場で真っ赤に…」 アストナージ「あ!遅れてやってきたけど、サザビーもあったんだった~!」 クワトロ「ぃよっっっシャアアアアアア!!!」 シャル「っ!?」ビクッ! 一夏「な、何だ!?」 ラウラ「どうしたのだクワトロ大尉は…」 クワトロ(フフフ…これでアムロにも後れをとる事はない!赤い彗星、ここにありだ!!) アストナージ「あっ、アムロ大尉ー、こんなのも来てますよー」 アムロ「ん?俺に?」 アストナージ「ええ、νガンダムの強化装備の…ヘビーウェポンシステムが!」 クワトロ「」 ズーン…(ガックシ) アムロ「へえ…これはすごいなあ。火力もかなり上がってる」シャアは目に入ってない アストナージ「でしょう? で、出力ですけど…」 一夏「あれ、クワトロ大尉…?どうかしたんですか?もしもーし」 箒「あー…たぶん、少し前までの私みたいな状態だと思うぞ…」 一夏「え、そうなのか?」 鈴「うんうん」 その半年後、シャアはナイチンゲールをひっさげて逆襲したとかしなかったとか 終
2016-06-29 07:06:00 +0000