【花冠】丹朧天【第一期】 

◆彩り庵◆
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開催おめでとうございます!
こちらの素敵企画◇花冠を戴く者【illust/55830776】◇に参加させていただきます。

「おっと、迂闊に近づいてくれるなよ?お主が最も畏れるものを目の当たりにしたいというなら、話は別じゃがな」

丹朧天(たんろうてん)/♂/??歳(外見20代後半)/177㎝/森の国/傭兵
一人称:儂
二人称:お主

【知力pt:0/武力pt:1】

◇天亡(そらなき)の一族◇
かつて神々の騎獣として重宝された天翔る神獣を祖先に持つ、孔雀の羽に似た耳と二又の尾を持つ種族。
生まれながらに両の手に視覚を持つ目の紋様を有し、右手の目で過去を、左手の目で未来を、そして己自身の目で現在を見ると言われている。
見た記憶は手に触れることで相手の脳内に視覚的に流すことも可能。
祖先が天の掟に背く行為をとったがために地に堕とされ、天を翔る力も失ってしまった。
その脚がいつか再び天翔ることを夢見て、名前に天を冠するようになったという。

スキル
◇黎終紋(れいついもん)・陽式
┗左の手に生ずる紋様。視覚を持ち未来を見ることができる。

◇黎終紋・陰式
┗右の手に生ずる紋様。視覚を持ち過去を見ることができる。
丹朧は陰式に特化しており、相手が最も畏れる記憶を的確に遡る。

◇天脚の記憶
┗祖先が天を自在に翔る脚を有していた頃の記憶。親から子へ黎終紋を用いて受け継がれる。
その脚が再び天翔ることを夢見て、天翔るあの心地を忘れてしまわないように。

6/8 素敵な伴侶様をお迎えしました…♡
メグ・アクエラさん【illust/57245121
 
深い深い森の奥。閑静を貫く森の生き物たちが一斉にざわめく。
微睡んでいた瞳を億劫げに開くと、ミュルミデイム騎士団を名乗る黒装束に身を包んだ女たちが辺りを囲んでいた。
突きつけられた討伐依頼書を興味もなさげに眺める。
―――“森の奥に潜む、心を砕く害獣を始末せよ”―――
「大人しく降伏すれば無用な争いは避けてやる」と隊の長であろう金目の女が告げる。
堪えきれず欠伸をひとつ。女の瞳が剣呑さを増した気がした。
「森が怯えておるではないか、伝書もなくぞろぞろ来おってからに…あぁ全く礼儀のなってない不躾な連中じゃのう。これは灸を据えて躾けてやらねばならんかのぉ?」
外気に晒した右手を振るう。
さぁ、地獄を見せてやろう――――――。

地に伏せる女たちに一瞥を向ける。
もう少し骨のある連中かと思っていたが、戯れにもならなかった。
つまらん。だが翅をもがれる恐怖、痛み。それに揺らぐ表情は。あぁ、とても、いい。
踵を返そうとした刹那、突き刺さるような視線を感じた。
あの金目の女だけが、ただ一人立ち上がっていたのだ。
大粒の涙を湛えながら、しかし燃え上がるような殺意を目に宿して。
「くくっ、悔しいか?儂は逃げも隠れもせんからのう、何度でも来るがいい。そうしていつか……殺めてみろ」
戯れだ。永く生きて枯渇した心を潤すためだけの。
少しずつ水を与えて充分に満たされたならば、終わらせてくれとどこかで願いながら。

いつしかあの金目と会いまみえるのを心待ちにしている自分がいた。
あの女はいい。
他の小物と違って畏れを見せても立ち上がってくる。何度でも何度でも。
現に心を折られたであろう隊員は毎度違った顔ぶれであったが、長だけはいつもあの金目だ。
翅を失ったことを悲観せず、なおも“再び”を追い求めていく姿は滑稽で。美しくて。……ほんの少し羨ましい。
心は十二分に潤った。あとはその剣が心の臓を貫くのを待つばかり。
だがいつまで待とうと痛みは訪れない。
「なにを、しておるんじゃ。儂を殺したいんじゃろう?同志を、部下を、己の忌まわしい記憶を抉り心を砕く儂が憎いじゃろ。たった一突き、それで全てが終わる。何を躊躇う?お主の使命はなんだ!儂を殺すことではなかったか!!」
終わらせてくれると思っていた。それが金目の主なら本望だと。
だがどうだ。胸に宛てられた切っ先は震えている。
凛とした気高さを持つ瞳が、躊躇いに揺れて。心が、揺れた。
舌打ちをひとつ。女の腕を掴み自らの喉元に剣を宛がう。
「ほれ、これがお主の望みじゃろう?その腕で、儂を殺めてみよ」
できない、殺さないと頭を振る。その声すら震えていて。

最初に囚われたのはお主だったか、それとも――――……。

監視の目がつくのは窮屈で仕方ないが、女どもに囲まれて生きるのは悪くない。
金目の女――もとい、メグは相も変わらず口が悪い。
そして恐らく、好意を寄せられている。と思う。
「メグよ、監視が付こうが儂が無害である保証などどこにもないぞ。今一度考えなおしてみんか?ん?また大事な部下を傷付けられてはかなわんじゃろ。始末しておくなら今じゃと思うがの~。どうだ、殺す気になったか?」
「…っ!!いきなり殴るとは何事じゃ!儂はただ雨季で傷が疼かんか気にかけただけじゃろうが!!お主はそうやってすぐ手を出す。仮にもおなごならもう少し淑やかにならんか。貰い手がなくなっても知ら…言うとるそばからお主は!!」
己を蔑ろにする言葉を吐けば激怒する、からかう素振りを見せれば頬を染めて押し黙る。
冷やかなあの瞳が自分の一挙一動でころころ揺れる様はひどく愛おしかった。
主はそのままでいい。女らしくなどなくて構わない。貰い手など必要ない。
「そうじゃのう、とうの昔に気付いておったよ。無駄に永くは生きておらんでの。意地が悪いか…くくっ、大層な褒め言葉じゃのう」
「意地が悪いついでに言わせてもらうと、儂は初めて会いまみえた時からお主の気概を買うておっての。何度心を折ろうが真っ向から立ち向かってくる気高さも剣を奮う勇ましさも良し。押し黙るお主も頬を染めるお主も何とも初心で可愛げが…むぐ。…なんじゃ、最後まで聴いてくれんのか。じゃが儂は意地が悪いからのぉ、ちゃんと聞いてもらうぞ」
「メグよ、儂のものになれ。そうしていつか、主の愛で儂を殺しておくれ」
主を奪うのは、この儂なのだから。

◆ご縁に関して◆
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婚姻以外の既知関係も募集しておりますのでお気軽にお声かけくださいませ!

キャプションは随時更新いたします(最終更新2016.7.3)

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2016-06-04 07:21:02 +0000