善意無用

相摸屋 分三郎
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殺せんせー暗殺期限まで、あと1分を切った

せんせー「さて、名残惜しいですがお別れの時間ですね 君たちの成長した姿を見れないのが唯一の心残りですが、君たちなら問題ないでしょう、さようなら 私の学校での最初で最後の生徒たち 今まで得た知識を君たちの人生だけでなく、世のためにも役立ててください・・・」

そして渚はE組を代表してせんせーの急所である胸にナイフを突き立てた

はずだったが・・・

せんせー「・・・!?どうしたんですか?渚くん、まさか今さら躊躇してるのですか?それはダメです!今せんせーを暗殺しないと、地球がなくなってしまうんですよ さあ、早く!!」

渚「そのことだけどさ・・・最初に約束した通り、やめにすることにしたんだ」

せんせー「・・・はっ!?」

渚「だってさ、せんせーは悪くないじゃん、勝手にせんせーをこんな姿に改造しちゃってさ、それでそんなことをしたやつらは何も責任を取らずにのうのうと過ごすなんて、あまりにも虫が良すぎると思わない?僕たち、いくら金を積まれたところでそこだけは納得できないんだ、だったらさ このまま消滅するのもアリじゃない」

せんせー「な、なにを言ってるんだ?渚君!!この期に及んで何を言ってるんだ!私を殺さないと君たちの大切な友達や家族まで死ぬことになるんだぞ!!それにもうすぐ『天』の矛が!!」

渚「大丈夫、こんなこともあろうかと、あっちの時計遅らせておいたんだよねー、あっちが撃つ前にせんせーが爆発しちゃうもん、死なばもろともってやつね、別にいーんじゃないの?苦しんで死ぬわけじゃない 僕らも今までさんざん苦労して悩んで来たんだから、それくらいのワガママくらい許してもらってもいいよね?だって、大好きなせんせーと死ねるんだもの、これ以上うれしいことないよ!大好きだよせんせー、あの世でも・・僕らに授業してね!」

せんせー「ダメだ!ダメだ!ダメだ!ダメだぁああああーーー!!!そんなのいけない!!私にはあぐりとの約束があるんだ!!君たちを絶対に卒業させるって!!お願いだから私を殺してくれええええーーー!!!あああああああーーー!!誰か、この子たちを・・」

次の瞬間、せんせーの体は光と共に音速を超える爆発を起こし、

地球は1秒もかからずに月と同じく砕けた・・・

そして、ここは月なのかはわからないが、地球以外の惑星の上で

「やれやれ、ひどい結末だね、こりゃぁ・・・」

白いローブを羽織った少年が言った

「お気に召しませんでしたかね?これでもアンケートでリクエストを受けた結果ですが」

少年と対照的に着物姿の男が答える

「別に・・・君がそうしたいなら、すればいいんじゃない?それと・・・君が用意してくれたこのアバターだけども」

「嫌なら返品なさっても結構ですよ、それはあるキャラクターをモデルにしてますんでね 私としては、もっとオリジナリティーを出したいですし」

「それもどうでもいいよ、好きにすれば?じゃ、行こうかリリス そろそろ君の子供たちが目覚める時間だ」

少年は同じローブを羽織った女性を連れて、地平線の向こうへ姿を消した

「またね、ゲイザーさん・・・」

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2016-05-29 12:24:14 +0000