インフィニット・ストラトスがスパロボ参戦したら シン・アスカ編

たけじん

「俺はシン・アスカだ。趣味は読書、皆より年上でザフト軍出身だけど遠慮なく話しかけてくれ」 IS学園に入学して俺の周りは女子ばかり…と思ったら男子が俺の他にいた。名前はシン・アスカ…その後ろの席にいるルナマリア・ホークって娘と一緒にプラント―宇宙にあるコーディネイター達が主に住むコロニーのザフト軍からきたらしい。しかも2人は恋人同士。 ザフトは2年半前の戦争で一度は大半の地球軍と共にロゴスを打倒したがその後にデスティニープランとかいうのをお偉いさんが発表して、また戦争になったけど結局敗北…その時のお偉いさんは戦死したらしい。それで今はラクスとかいう人が後釜だとか…シン達はザフト軍でもISを研究してそれを応用したパワードスーツ『モビルクロス』の実践テストも兼ねてやってきたらしい。後は噂で聞いたが誰かの護衛任務とか…初めは「ザフトねえ…」とか考えた俺だったが実際に会って話してみると結構いい奴らだ。正直男子が俺以外にも居てくれて助かるし、その相方のルナマリアも世話焼きお姉さんって感じがする。ってかこの2人はホント夫婦みたいだ。 今度はクラス代表を決める時に一悶着起こった―セシリアが俺だけじゃなくザフト…シン達をを侮辱した発言をしたからだ。確かにデスティニープランはあまりいい物じゃないがそれをやろうとしたプラントとザフト全体が悪いって訳じゃないし、プラント評議会も変わったらしい。でもセシリアは未だにプラントやザフトを良く思ってなくて、シンの上司の人の事も悪く言って…ってか、今のご時世じゃMSが4・5年前に出て以降、女尊男卑思想なんて過去の遺物だぞ? 挙句「こんな男をそんな国の軍人にさせるなんて、親はどんな教育をなさったのでしょうね」って…俺も「おい、言いすぎだろ!」って言ったがその途端― シン「ッ!あんた!今の言―」 ルナ「あなたねえ!シンの両親も妹も!シンの目の前で殺されたのよ!!これを聞いてもまだそんな事が言えるの!?イギリス貴族で代表候補生だからって、言っていい事と悪い事があるんじゃないの!?」 セシリア「ッ!!?」 それを聞いた途端セシリアは青ざめた…これを見かねた千冬姉が「とりあえず来週の月曜に模擬戦をやって代表を決める」と仕切り直した。それから授業になったがセシリアはばつが悪そうにしていた…というか申し訳なさそう?…何だか俺でさえも哀れに感じる。ってか、いきなりシンのとんでもない事情を知っちまった…。 この後シン達はこんな会話をしていた… シン「なあルナ、さっきの…」 ルナマリア「勝手にバラしてごめん。でもああでも言わないとあの子も大人しくしてくれそうもなかったし」 シン「ならいいけど…このご時世じゃ俺みたいな戦災孤児も珍しくないし」 戦災孤児…確かに度重なる戦争で多くの人が戦禍に巻き込まれ、家族を亡くす子供も多い…俺と千冬姉はそれとは違うけどまあ孤児だな。 とにもかくにも俺は寮でシンと同室になったりで再会した幼馴染の箒はルナマリアと同室になったりもあり、俺達は一週間を有意義に使った…箒に久しぶりに剣道を仕込まれ、シン達からはISの扱い方等を講義で教え込まれた…箒がISの特訓をするって言ったのにやらないのがいけないんだぞ? ってか、シンが「なあ、俺もちょっと手合わせしていいか?」とか言い出した…箒は承諾し、シンとの剣道試合が始まる…結果はシンの勝利。ナイフ戦で鍛えまくったり乗機のインパルスやデスティニーの武装にビームサーベルや大剣があるからそれで慣れてるらしい。箒から聞いたが、シンは『目も心もまっすぐ前を見つめている』っていうか…それで箒はかなり驚いてたし、シンは「俺は誓ったんだ…もう負けない、負けたくないんだ!目の前の相手にも…自分自身にも!」って言ってもいた…大人びてるなんてもんじゃない。 俺はシンが両親や妹を亡くしたって時の事をそれとなく訊いてみた―「あの話って本当なのか?」って…そして悲しそうな顔をしながらもシンは語りだした―シンの悲しい記憶を。 4年前、中立国オーブで…MSの弾丸やビーム、ミサイル等が飛び交う中、シンとその家族は避難船に向かっていた…その途中、シンの妹のマユって子が落とした携帯電話をシンが拾いに行った時に、家族がいる方に流れ弾のビームが…シンは、目の前で家族を失った…「父さん…母さん…マユ!ああぁ…うああぁーーっ!!」 後に残ったのは悲しみ、喪失感、虚無感…そしてその時のビームを放った主のフリーダム…キラ・ヤマトに対する強い憎しみだったらしい。それでもキラって人とは戦ったり直接会って話し合ったりして、その心の温かさに触れて和解したらしい…シンは、俯きながらでもそんな話を俺に聴かせてくれた…精神的に辛いだろうに、「変な事聞いて嫌な事思い出させてごめん」って俺が謝っても「いいさ、これを聞いて一夏達が何かを感じ取ってくれたなら幸いだよ」って笑って返す…シン、何でそんなに…強いんだ?実力もだけど、心が強いんだ…?* 箒(シンにそんな過去が…私なんかまだマシかもしれない) ドア越しに聴いていたセシリア(そんな…だとしたらわたくしは、何て事を…尚更自分が許せなくなります!) そして一週間はあっという間に過ぎ、セシリアとの対戦の日…俺の専用機の初期化と最適化がまだなので、その間にシンが先にセシリアと対戦すると言い出した。「こんなぶっつけ本番過ぎる状態でなんか一夏は出せませんよ!」って…シンは俺を気遣ってくれた。そしてモビルクロス『インパルス』を装着しカタパルトへ…「シン・アスカ!インパルス!行きます!」 シンは空中に舞い上がり、灰色だった装甲がきれいなトリコロールカラーに変わる…これがVPS装甲か。*BGM:君は僕に似ている セシリア「…先日、あの様な発言をしてしまい…申し訳ございません」 非礼を詫びるセシリアに俺は面食らった。たぶん一夏もだろう セシリア「あの後わたくしは深く反省し、後悔しました…そして、自分の無神経さを呪いました…」 シン「そう、か…」 セシリア「あの時なぜあんな酷い事を言ってしまったのか…知らないとはいえ、本当に…ごめんなさい!」涙ポロポロ シン「!」 セシリア「わたくし自身も両親を亡くした身だというのに、貴方とご両親を悪く言ってしまって…本当は、もっと他人への配慮をすべきなのに…なのに」 シン「(この子は一週間ずっと苦しんでいたんだろうな…気配でいるのは何となくわかってたけど、成程…ずっと謝りたかったのかな)でもお前はそれをちゃんと反省して自分で気づけて口に出せたんだろう?だったらいいじゃないか。その思いやりの心や前に進む為の心を…忘れないようにな」 セシリア「はい!」 こうして後腐れなく試合出来る様になり、俺はフェイスマスクを閉じて試合開始―シールドバリアに守られてるとはいえ女の子に銃を向けて撃つのは未だに抵抗があるが何とかなった。ドラグーンを用いた攻撃は驚いたけど…キラさん程じゃないっ!だから上手く対応できたし勝てた。次は一夏のでは、互いにわだかまりなく会話してたし結果は…引き分け。まあ散々鍛えたし仕込んだからな。後でセシリアが「わたくしには、シンさんの様なお兄様が必要だったのかもしれません」って…途端に俺のシスコンスイッチが入りかけた 続

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2016-05-09 07:07:37 +0000