人形館の安息日 illust/54961214
第三場面、どうぞよろしくお願い致します。
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ククトワ(Cocktoi)
男/140cm/†3
予感:4 悲観
たいせつなもの:5 灯り
おもいだしたもの:5 魚
ギフト:――
確信:――
▽行動方針
前場面での明るさが一変。視線も態度も口調も、全てが冷たくよそよそしい。
自分たちを引き離した館に八つ当たりするかのように着ぐるみを攻撃したり、そうかと思えばひたすら逃げ回ってみたり。
途中で気になるものを見付けるとすぐに自分の手で確認する。自身によく似た雰囲気の着ぐるみには少々困惑気味。
もう他の誰かと共に行動するつもりはないようだが、かといって非情になりきることもできない様子。
再び失うことが恐ろしい。一度温かさを知ってしまった手は、最初より一層寂しさと悲しさを感じてしまう。
✧共鳴相手
第一場面:illust/55713126 杏さん【illust/55560097】
第二場面:illust/56364539 マリウスさん【illust/56357153】/【illust/56906988】
また会いたいということばかりを考えています。出逢いが幸せ過ぎたのです。
おふたりから貰ったものを大切に奥底へしまいこみ、そっと蓋を閉じました。
✦✦ 彼方さん【illust/56737990】
もう、いい。もう要らない。もう誰とも出逢わなくていい。
意思のない着ぐるみの方が楽だった。ことばは通じない。逃げるか戦うかするだけ。――それだけの方がずっといい。
体が重くなったら静かに蹲って灯りを眺めた。ふわふわと漂うあたたかな魚は、
けれど今まで繋いだどちらの手のあたたかさとも同じじゃない。
……どこでどうしているだろう。
閉じた瞼の裏に残るふたりの笑顔は消えない。
『光、あたたかい……』
聞こえた声にまさかと顔を上げれば知らない姿が目に入った。ああ、もう要らないって言ったのに、どうして。
離れて欲しい、お願いだから。
『寒いよ……』
…………。
💧 ・ 💧 ・ 💧
出逢いたくなかったのに何度も来るから顔を憶えてしまった。「知らない誰か」ではなくなった。
寒い。そうだね、寒いよね。ボクだってこの灯りが無ければ、この魚たちがいなければ、きっと凍えてしまうだろう。
真っ白な姿は一層冷たく映る。重たそうな翼。……こっちに来ればもっとあたたかいのに。
だからって声をかけるのは。もっと近付くことになってしまったら。……ううん、隣に、いるだけだったら。
ぽつぽつと、零してしまったのはきっと誰かに聞いて欲しかったからだ。
ボクの思い出を誰かに知って欲しかったからだ。
ことばにすればするほど自分にとってどれだけ彼らが大きいか分かる――隣に座るこの彼にも、そんな存在があったのだ。
『いずれ別れてしまうのなら出会わなければよかった』
ボクもそう思う、思っていた、でも。
「ボクはもう誰とも別れたくないけれど、君とも別れてしまうのかもしれない。もう二度と逢えないのかもしれない。
……だけど、もしかしたら、また出逢えるかもしれない。
君が出逢った人にボクが出逢うかもしれない。ボクが出逢った人に君が出逢うのかも――」
もしかしたら、かもしれない、自分で言って嫌になる。
それでもたとえば繋いだ手に、交わしたことばに、見せてくれた笑顔に――また出逢える、そのためなら。
「ボクはククトワ。そしてボクの灯りに出逢ったらよろしく伝えて。ボクも君の灯りを忘れない。
――君の名前は?」
<< ギフト〔1:水の祝福〕を手に入れました。>>
☆ククトワは、同じ気持ちを持つ別の誰かを知りました。怒りも悲しみも、自分ひとりだけが抱えるものではありませんでした。
それが一体どれほど救いになったことでしょう。
☆ククトワは、「外」を思うようになりました。暗くて重たい館のなか。いいえ、きっと外ならば。
☆ククトワは、何を目的に歩んでいくのかを決めました。
(逢いたい人たち。名前は今でもきちんと胸に残しています。手足を動かす糧として。顔を上げ歩む光として)
→ 第四場面:illust/57384729
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2016-05-03 08:10:02 +0000