【YofH&E】ルベラレイス【第4期】


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企画元様【illust/54032140
天:-40
地:-40
刻印:左足首


「貴方の望むものを私は持っているよ。だから、ね?」
「あれに捧げるくらいならば、私に譲ってくれないかな?」


◆◆◆
ルベラレイス/男/24歳/185㎝
元は天に居を構えていた吸血鬼の一族の末裔。
尖った耳と吸血牙、血の涙のような赤い痣が特徴。
食物の摂取とは別に定期的に他者の血液を取り込まなければ正気を失う。

◆能力
【体内を巡る記憶の摂取】
他者の血を摂取する事で対象に纏わる記憶が断片的にだが垣間見える。
【悍ましい獣の楔】
由縁も分からぬ獣の呪い。
その身は徐々に異形へと変わり、心を苛み、いずれは理性の無い獣となる。
【束縛する鎖の契約】
誓いを立てた相手と見えない鎖で繋がれる。裏切る事は許さない。

◆家族
父親(地):ナハトシャサール【illust/56116954
「あの人を傷付けて、独りで勝手に死んでしまった、可哀想な人だ。
 ……この手で殺してやりたかったよ」

母親(闇):レッドアゲートさん【illust/56213805
「僕個人としてはね、貴方が生きていてくれてとても嬉しいんだ
 でもきっと貴方はそうじゃないのだろう……その目に映るのは果たして誰なのだろう、ね」

兄(闇):レッドファントムさん【illust/56850289
「貴方には一体何が見えているのだろうね?僕には何も見えない……真っ暗だ
 ああ、構わないさ。どの道碌でもない未来である事に変わりは無いのだから」


母を傷付け自ら命を絶った父に
そんな父の影ばかりを追い求める母に
世の歪みに絶望した彼は


「家族……?さぁ、覚えていないな」

◆◆◆
素敵なご縁を頂きました!
愛らしさと心の強さが眩しいヒスイさん【illust/56669939


白く淡い 儚げな少女だと思った
触れれば容易く折ってしまえそうな

「やぁ、随分と愛らしい……元気なお客さんだ。察しの通り、私がこの森で商人をしている者だが、お嬢さんは何をお望みかな?」
「ヒスイ、ヒスイか……綺麗な響きをした名前だね、ついでに私の名前も覚えてくれると嬉しいかな?ルベラレイスと言うんだ」

その印象は 彼女が口を開いた瞬間に消え去ったが
代わりに強い興味を抱いた

「私を輪廻から外れた存在だと理解した上で、まだ利用する気で居るのだね
 貴方は私を買い被っているのか、若しくは侮っているのか……いや、瑣末な事か」
「やぁヒスイ、今日も可愛いね……おや、そこは赤くなる場面だよ?
 ところで、君の言っていた本はこれで相違ないかな?聞き慣れない言葉で探すのに苦労したが
 ……何、君の喜ぶ顔を見る事が出来るのならばこの程度は容易い事だよ?」

彼女は気丈な人だった 確固たる己を持っていた
私には手の届かないもの 眩しいそれに 焦がれ 妬んで
彼女の好む本 彼女が話す言葉 彼女の歩む旅の軌跡
彼女が傍に居ると この身を取り巻く空気さえも
清廉なものへ変わるような そんな錯覚さえ覚えた
そんな筈は 無いのに

「ところで、知っているかい?僕が君を憎んでいると言う事を。君達が立っているその場所が憎くて仕方が無いんだ
 真っ白な君を黒く染め上げてやりたいと常に考えているんだよ……ああ、君を見ていると、酷く喉が渇くね」
「どんなに言葉を尽くしても、君はその身を堕としてはくれないのだろう?全く"いけず"な人だ
 ……欲しいもの程手に入らない。僕はこんなにも君を憎んで、愛しているというのに」

彼女が真っ直ぐに向き合ってくる度に
私の心は黒く醜いものに苛まれていく
彼女は決して此方側へは堕ちて来ない 嫉妬と安堵 どうにかなりそうだった

「君が僕を闇狩りに引き渡すような正義の持ち主であったのならば良かった
 それならばこんなにも心を乱される事はなかった。無理矢理その身体から血を抜く事だって出来ただろう」

堕ちて来ないのならば 引き上げて欲しいだなんて
彼女とならば変われるのでは 一瞬 そんな考えが頭を過る

ああ でも
駄目だ

「誰かを本気で想う事は、こんなにも悍ましいものなのだね
 君とはもっと楽しい話をしたかった。叶うのならば共に外の世界を巡りたかった
 君が僕に望んだ事は、僕がまともであったのなら……容易く叶えてあげられたものばかりだろうにね」

気付いてしまった
どんなに足掻いた所で 彼女の隣に居る事を望んだ所で
私が彼女に与えられるものなど

「僕には時間が無い。分かるだろう?この身体は徐々に理性を失い、獣となる
 そうすれば真っ先に牙を向ける相手は……恐らく君だ」

呪われたこの身で引き止められるものは あまりにも少ない
それならば 同じく呪いを持って縛り付けるのが 僕の愛だ
醜い獣にお似合いの 醜い愛だ それで良い


嫌だ
君と同じ場所へ行きたい
君と普通の恋をして 普通の喧嘩をして
普通に笑い合って 普通に年を取って
君と同じ場所へ逝きたい
でも それは叶わないから


「―逃げても良い」

嘘だ

「ヒスイ、君を」

離れる事は許さない
例え君を認識出来なくなっても
君を傷付けてでも 傍に置きたい

「愛しているから」

愛しているから

「二度と会えなくても、別の道を歩んでも、君が生きているのならば
 それも良いと思えた……少なくとも、無駄ではなかった様だ」

だから これが最後の譲歩

「後生だ」

視界が 思考が 赤く濡れる
目の前には白くて 眩しくて 憎くて 愛しい

ずっと欲しかったもの

「ヒスイ」

手を伸ばす

ああ

ノどが かわイた

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2016-05-02 18:00:08 +0000