その日は酷い吹雪だった。
「…生きているか、意識はあるか」
野党の討伐は難なく住んだが、
残った命を見落とさなかったのは奇跡的だったのだろう。
「…」
積もった雪で角を隠した鬼の子は、
口を利けずか利かずか黙して語らず。
私は仕方なく手を差し伸べた。
彼女は唯、私の様を見つめ返し。
「…さびしそう」
と、見透かしたようにそう口にした。
後から彼女に聴いても覚えていないと云うその声は、
誰に、何処に、向けられた物だったのだろう。
そう、あの日は確か吹雪だった。
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こちら【illust/56250013】のシーンから。
過去話的な。けっこう勝手に作ってます。
※パラレルでいいのよ!
※予告無しにショッキングな表現がある場合があります。
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■CAST
凍刃のフブキ【illust/55644799】
空刃のユイ【illust/55644800】<My character>
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pixivファンタジアT 新津新天地編【illust/55643642】
2016-04-30 11:30:37 +0000