【HD名鉄10】名鉄の1号電車【名電1号形】

古淵工機10@RSPI作者?

名古屋電気鉄道1号形:
1898年、東京・月島の井上工場で製作された2軸単車であり、同年の名古屋電気鉄道開業に合わせ
製造された車両。台車はアメリカ・ペックハム製7B、モーターはウォーカー製を使用していた。
開業時には7両が製作され、その後の路線延伸に伴って増備が続き最終的には37両となった。
形式は「第壱號型」もしくは「1号形」「1形」。制御方式は直接式。

全長7387㎜、全幅1828㎜と当時の路面電車の標準的なサイズであり、定員は26人。
就役当時はダッシュボードの周囲に手すりがついているだけのスタイルだったようだが、
その後先頭部の屋根とダッシュボードを結ぶ柱が取り付けられる改造を行われている。

それ以外はこれといった改造点はなかったが、番号表記が右書きの漢字から左書きの
アラビア数字に変更されたりといった細かい変化はあった様子である。

しかしより大型の車両が登場すると出番が減り、1918年には11号~37号の計27両が
札幌電気軌道(のちの札幌市電)に譲渡されて同10形となった。

なお、名古屋電気鉄道は市内線のほか、郡部線と呼ばれる郊外電車を持っていたが、
1921年には郡部線を子会社として設立した旧名古屋鉄道に譲渡、残った市内線も名古屋市に買収され
こちらは名古屋市電となったのであった。

従って、この1号形は名鉄の1号電車であると同時に、名古屋市電の1号電車でもあるのだが
先述の通り廃車されたのは市内線の市営化前であるため、名鉄にも名古屋市にも継承されることなく
その最期を迎えたのであった。
なお、本シリーズでは企業としての連続性を考慮し、名鉄篇としてラインアップさせていただいた。

その後、札幌市電22号Ⅱとなっていた29号が譲渡当時の塗装に復元の上で、2014年から2020年までの
期間限定ではあるが、犬山市にある博物館明治村で保存されている。

#railway#train#HD鉄道シリーズ#private railway#大手私鉄#streetcar#Meitetsu#名古屋市電#HD鉄道シリーズ【名鉄篇】

2016-04-10 12:59:08 +0000