藤兵衛の話を聞いた敬介はここである疑問が浮かぶ。
「おやっさんはじゃあ今までどうやって怪人達と戦ってたんですか?」
藤兵衛は確かにライダー達の協力をしてきたが彼は改造人間ではない。戦闘員をかろうじて倒すのがやっとで生身の人間が怪人を倒すことは不可能である筈なのだ。すると「その辺は心配いらん」と藤兵衛はパイプを吸いつつ待ってましたと言わんばかりにニヤリと笑った。
「実はな、ワシの鎮守府には仮面ライダーがおるんだ」
「仮面ライダーが⁉︎」敬介は驚いた。今仮面ライダー達は海外で戦っており日本にはXライダーである自分しかいない筈である。
「しかも今まで見たことのない、まったく新しい仮面ライダーだ。まだまだ荒削りだがワシが鍛えればお前と同じ、いやお前以上のモノになるかも知れんぞ。」藤兵衛はまるで子供か孫を自慢するかのように嬉しそうに話した。「お前にもいつか紹介してやる。おっと、そろそろ行かないと。千歳を待たせてるもんでな。敬介、何かあったら連絡してくれ。できる限り協力するからな。」そういって藤兵衛は二人分の代金を置いて店を出た。
まったく新しい仮面ライダー、蘇った怪人、敬介の頭は疑問でいっぱいになりそうだった。
2016-03-29 14:05:55 +0000