泡沫綴り【illust/53824984】
○月×日 晴れ
今日、不思議な声がし始めました。
あなたがすきでした。あいしております。そんな、ひたむきな愛の言葉たち。
たくさんの声が聞こえてきて。人を想う気持ちは痛いほどよくわかったから、何だかそれが、他人事とは思えなかった。
そんな折、大好きな人にお祭りに誘ってもらって。
嬉しくて嬉しくて舞い上がったけれど、どこかこの声のことを放っておくことも出来なかったから──正体を知りたくて、お願いして近くの図書館に寄ってみた。
調べてみても、彼の人のことは分からず。進展はまったくなくて。
でも内心落ち込んでいると、大好きな人が私に素敵なプレゼントをくれたから、私はすぐに立ち直ってしまった。
こういうとき、自分はつくづく単純だなぁと思ってしまうけれど、この人が愛おしくて堪らないのだから、仕方ないと思うことにしよう。
初めて陸で見たアニマオーブはとても美しくて、このとき繋いだ手の温もりを、一生忘れないと胸に誓った。
あの声のように、大きく溢れそうな──この気持ちと共に。
※ププルの衣装は唐辛子さんがデザインされたものをお借りしました。
◆お借りしました
アートルムさん【illust/53509505】
うちの【illust/53597216】
2015-12-19 08:24:09 +0000