鏡の向こうから呼ぶ声
いなくなった貴方を求めて
さまよい歩いて
泉に辿り着いたことがあった
貴方と二人でよく訪れた場所だった
一人で泉を訪れて何度目かは覚えていない
ふと泉を覗き込むと
そこには貴方がいた
手を伸ばしたら
揺れる水面とともに
貴方は消えてしまった
それから一度だけ
貴方のいる世界に行けるかもしれないと
飛び込んでみたことがあったけど
大きな水音と
頬を伝う
全身をぬらす
冷たい感触だけを覚えている
それでも貴方が感じられる場所が離れ難く
多くの時間を過ごすようになった
ずっといようと
泉のそばで座って
日が暮れるのを眺めていると
何故だかいつも
貴方の声がきこえた
待っているから帰っておいでと
そんな声を
貴方の声に導かれるように足を進めても
やっぱり貴方はそこにはいなくて
いつもいつもそこにはいなくて
何度絶望を味わっても
それでも諦め難く泉へ向かって
何度も繰り返して
だけどずっとやめられなかった
何故やって来てしまったのだろう
貴方と再び巡り逢えてから
一度もここには足を運ぶことはなかったのに
何も変わらない泉の姿を見て
怖くなった
全てが夢だったのではないかと
帰ったらそこに貴方はいないんじゃないかと
どのくらいの時間かはわからない
立ちつくしていると
貴方の声がきこえた
今後描いてみたい、ネタです。
と言っても、まだプロット出来てません。
そして、これは一時間クオリティのブツでした。
ほのぼので、切なくて、ミステリアス、そんなお話にしてみたい。
この泉には何かがいて、アイオリアをゲットしようと頑張っているんですが、兄さんの魂が奮闘して、断固阻止しました。
ナルキッソスのイメージですが、自分に見惚れたのではなく、水面に映る自分の姿に、なくした大切な人の面影をみつけて、そこを動けなくなってしまっという感じで。
<光風とともに>novel/6154042シリーズにいれるかどうかは微妙なのですが、いれるとしたらアイオロス兄さんの誕生日を迎えた後、水仙の花が咲く季節かな。
うん、春ごろ。
手を繋ぐ展開とか、そういうレアな展開が来ます。
そして、この後にシリーズとしては山場展開が…。
リアの誕生日ごろのことかなぁ…、兄さんがリアを選ぶという流れ。
この時のために、抱きしめるはとっておいたんだぜ…という。
ただ、シリアスなうえにバトル展開とか必要なので、多分この山場は私の脳内妄想だけで完了しそう。
置いていかれたこどもを、兄さんが迎えに行く話。
このシリーズのロスリア兄弟の過去の清算がこれかなと…。
とりあえずは、描けそうなものを描いていこうという感じです。
2015-12-16 01:01:04 +0000