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昔、君は言った。昔、貴方は言った。
「進化は必要ない」と。
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■最後なのでモブクロ!
【カクセイスルモノタチ:illust/53616926】【疾風一陣の撃:illust/53820323】のイベントにこそっと!
■そして【帝国義勇軍RoSer:illust/51128697】にモブクロを。
実はメンバー入れたかってん…!
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何かありましたら連絡お願いします。
以下、小文。
昔、君は言った。「進化なんて必要ない、オイラこのままで十分つええだよ。」
昔、貴方も言った。「進化しなくたってそのままでいいんだよ。」
でも進化した姿を見ると、たくましい身体に翼。君よりも大きいその姿にいつしか憧れていた。密かに進化に憧れてしまっていた。貴方には内緒に。
いつも一緒の君は進化の姿に憧れの眼差しをしていた。そんなのずっと前から知っていた。ここに来て、出会って一緒にいて。分からないことなんてないのに。なんで隠すのか分からなかった。
パチンッ。君と貴方の胸に『バクダン』が付けられた。赤い赤い、まるで薔薇のようなそんなバクダンが。
帝国が負けたら爆発するようだ。そう考えると少しバクダンが重く感じられた。触るとヒンヤリと、無機質な感じだ。触りながらフフッと笑みが溢れる。隣の君は戸惑いを隠せずにこちらを見た。そんな君の表情がおかしくて笑ってしまう。でも、でも。これが最後になるのかなって思ったら涙が溢れきた。
貴方が泣く。ポロポロとめどなく目から雫が溢れていた。何か声を掛けようにも何を話せばいいか分からない。口から出るのは「ガウガウ、グルル」言葉なんてものはないのだが。
「大丈夫、大丈夫よ」すぐ止まるから。ぐしゃぐしゃと涙を拭いて、君の手を引いて外へ駆け出す。あぁ、世界はとっても愚かだ。君から言葉を声を奪い去り、話せなくしてしまった。でもちゃんと分かってるよそう言っても、君には通じない。昔は通じたのにね。
貴方は駆け出す、手を引っ張って。世界は愚かだ。だって貴方の美しい魔法を奪い去ってしまったのだから。空を散歩するのが好きだった貴方はたくさん泣いた。だからね、頑張ったんだ。
バサッ。うそついてた、ごめん。
大きな体で大きな翼で貴方を包み込み。
昔からの親友同士の絆は十分過ぎた。
お揃いのバクダンを身に付け、さぁ最初で最後のフライトだ。
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2015-12-04 22:43:52 +0000