【千国大河】ヨハンネス【第五期】

智冬
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◆千国大河(illust/50050950
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【前期】illust/53315172
【革命の裏で殺めた魔女】狂乱の緑薔薇グリューネローゼ スマラクトさん:illust/53320360
「迷った時、いつも考えてしまうんだ。あの日お前の手を取っていたらどうなっていたのかと。」
【協力者】沈黙の黒薔薇ダルクローゼ ナハトさん:illust/53828142
「お前のその真っ直ぐな忠義に私は心よりの敬意を払おう」
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【ヨハンネス】
53歳/180cm/男性
175pt (強靭:30 知能:100 器用:20 機敏:20 幸運:5)

「英雄なんてものではないよ、私はただ…ずるをしただけさ」

20年前に起きた大きな革命の首謀者であり英雄とされる男。
現在シュヴァルツベルク王国において政治の中枢を担う議会の内、金星院(ゴルトシュテルン)と呼ばれる平民院の代表を務めている。

常に冷静であろうと心がけており、私的感情で熱くなることはあまり見られない。
平民からの信頼は篤いが、貴族院や軍事院の面々とは過去の経緯上険悪な関係であることが多い。
妻子は居らず、政治に携わるようになってからというもの縁談がないこともないが全て断っている。
ヨハンネスの邸宅には緑の薔薇が咲く一角があるという。

【影よりの問い】
「それは私の望むものではない、去るが良い」
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12/1 互いの姿から学び合えるよき友人として絆を結んでいただきました!
ジョリーロジャー ノア・スミス・ブラックillust/53826795)さん

翼は地に落ち、獣は空を見上げる
成し遂げられた革命の熱気も落ち着いてきた頃
シュヴァルツベルクに新たな風が吹き込んだ

                          -『シュヴァルツベルク王国史』より

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議場に響き渡る頓狂な声に顔を上げれば
議会に見合わぬ風体の男が視界に入る
『礼を知らぬ男』
それがその男を見た第一印象であった

聞けば社会のあり方、国家の形を他国から来た賓客だという

「…正論だな
 だが結果しか見ていない貴公には判らないこともある
 外から見ればそれも一理あるだろう、しかしその一面のみで論じるのは軽率な判断と言えるぞ
 客人」

成し遂げたものを誇れという
失ったものに引きずられるなという
それはある種真理なのかもしれない

(自身の行動は勝ったものの責任に悖ることなのだろうか)

ただ周囲に押し流されるままに過去を向いて此処まで来た
しかし投げかけられた言葉が妙に耳に残る

ふと、過去と今現在の道を見返してみようかと男は顔を上げた

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気づけば向学心の豊かな男は国有書庫で日々書を読み耽っていた
それは歴史、政治、宗教、物語など多岐に渡り、
最初は不自由していた言葉も随分と流暢なものになっていた

「随分と熱心だな、良いことだ。
 私一人の知恵など此処に仕舞い込まれた歴史の前では小さな紙片にすぎない。
 大いに学ぶと良い、良い点も悪い点も、それら全てがこの国の歴史だ。

 …それらの末にお前はどんな国をつくり上げていくのだろうな。」

何時ぶりであろうか
国の行く末にばかり気を取られていたが未来とはこんなにも広いものだったのだろうか
すがしい風が仄かな薔薇の香と共に心に流れた、そんな心地がした

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「あぁ、私にはまだこんなにも笑える心が残っていたんだな
 礼を言うぞノア、良き友よ
 お前の運びこんだ風は随分と城下を明るくしてくれた

 此処から先、上の暗雲を払うのは私の仕事だ」

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2015-11-30 15:06:41 +0000