2015冬闘乱(illust/53109772)にお邪魔します。今回もよろしくお願いします。キャプション編集中。
「この気持ちを忘れたくないなって思うのは、おかしいことなのかな。またいつか、皆いなくなっちゃう気がするのに。」
【不編 愛】(ふあむ あい)
記憶を消費する心剣と共に生き、常に記憶喪失の状態でいた少女。入学以前の事はまるで覚えていない。
虫と怨魔が大嫌い。
玉鋼学園二年│東軍所属│女子│155cm│風紀委員│一人称:ボク、愛ちゃん│二人称:キミ、呼び捨て│敬語は殆ど使わない│
→2015夏 illust/50487969 2014冬 illust/47128479 2014夏 illust/43538247
【メモリー・メント】
記憶を司る心剣。忘れる事から覚える事へと変化した。
刀身は常に視え、キラキラと鏡の様に自身の姿を映し出す。今までの心剣よりリーチが短くなった。
能力は使用者の記憶力を強化する事と、茨を咲かせる事の二つ。相手の技を覚え、見切る事に長ける。
✿ฺ春頃、夢でよく見ていた王子様に瓜二つの少年が編入してきた。色褪せた世界に彩りが戻り、その人の事を考えると薔薇が咲くようになった。
本人曰く「側にいると心臓がドキドキする。他の人と楽しそうにしているのは嫌だ、近くにいたい。それに、何か思い出せそうな気がする。」という事らしい。
✿ฺ前回、能力が封印されたタイミングで友人がひどく落ち込んでいた事で「自分は何も覚えていない方がいいのではないか」と悩む。
その際に「どちらでも愛は愛だよ」という言葉を聞き、悩みながらも記憶を戻す方向で頑張ることにした。
✿ฺ去年の怪我は治ったもののよく手合いで傷を作って戻ってくる。前回の闘乱祭に於いて、勝ちも負けも与えられなかった事に空しさを感じ、相手が倒れるか自分が倒れるかまでを勝負とするようになった。何回かいざこざを起こして自室謹慎になった事もあった。あまり反省はしていないので今冬闘乱もそのスタイル。
蛇足だが寮に閉じこもっている間王子様の事を考えて部屋を薔薇まみれにして使い物にならなくした。
「勝負?頑張っても何も無いのは悲しいから、ちゃんと最後までしようか。ボクの先輩たちもそう考えていたのかなって今なら思うんだ。」
「知らない。お母さんも、お父さんも、住んでいた所も。でもボクは愛ちゃん。これから思い出せばいい」
「人を探しているんだ。ゆかりって子。隠すならメッ!だからね。」
おともだち【illust/53965490】
「お揃い結び嬉しいな。ちゃんと友陽とお友達なんだって事、したかったんだ。
ああ、もう見ても大丈夫だったのかな。うん、キミの好きな方でいいよ。
ごめんね。ボクは忘れるのはもうやめたんだ。友陽が楽しくてもつまらなくても
キミを覚えていようと思うんだ。
えっと、いいや。気が向いたら遊んでほしいな。そのツタみたいな心剣可愛いしね」
おうじさま?【illust/53804562】
「お隣いいかな?これ美味しいよ。
ねえ、キミは何色が好きなの?大切な人はいるの?
ボクはそういうの忘れちゃったんだ。
ねえ、ゆかり。やっぱりボク達…前にどこかで会わなかったっけ?」
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去年の夏から見始めた夢がやっと終わりまで見れた。
私は家で蜂に襲われる。扉を開けて逃げた先に、必ず王子様がいてくれた。しかし私は王子様を直視できない。
王子様がいるその部屋にはペンキが散らされていて、塗りかけの赤い薔薇が落ちていた。そして二人の男女が床に眠っていた。
何故だか私にはそれが、どうしようもなく恐ろしく、そしてどうしようもなく悲しかった。
そこが終わり。私はその夢を繰り返し繰り返し見ていた。
全部忘れるなんて出来なかった。
大好きだったから
2015-11-27 23:00:04 +0000