◆永世中立公国ヘルシュヴェティア
標高高くに位置する牧歌的な小国。のどかな国民性が特徴。
かうて魔王台頭を危ぶみ永世中立宣言・結界による鎖国と国交断絶が為されていたが、近ごろ再び開国。
美しい自然を残し穏やかな国民ばかりが集まることから、天空の楽園とも呼称される。
「こんにちは、お客様。ヘルシュヴェティア自慢の美味しいチーズは如何?」
「私自身の幸せも探せとよく言われますけれど、家族が幸せなら私も幸せなのですが……チェイズがいて、母様と母さまがいて、この美しい国を守る力がある。ほら、十分でしょう?」
◆公女:パロマ・天石原・ツイス=ヘルシュヴェティア (一人称:私)
母オリムとよく似た風貌でおっとりしている所もそっくり。誰も怒ったところを見たことが無いとか。
異彩眼の持ち主で当代の結界の番人。ヘルシュヴェティアの結界を作り変える為、日々魔法の研究と研鑽に勤しむ。しかし生まれた瞬間から溜め込んだ魔力を結界の維持に回しており、ヘルシュヴェティアから長期間・長時間離れることができない。その為に研究が思うように進まないのが近頃の悩み。
王と名乗ってはいるが国の運営は実質母オリムのままであり、番人としての責務が大半。結界の研究を進める為、結果として王という最高位の身分が必要だっただけである。
国外に出られない分、母譲りの思い付きと行動力で国内にはしばしば出かけていく。
昔は泣き虫で気が小さかった為、マントを頭から被って過ごしていた時期も。この時に自信をつけようと母パーチェから剣技を学んだ為、実は多少は武器を扱える。
必殺技(?):グレース・オブ・プリンセス
自身の魔力を別のものに分け与える魔法。パロマはもっぱら他者の治癒の為に使う。
最大出力だと命の危険と同時に、暴発してスィテント伝統・大爆発を引き起こす可能性が高い。
◇千国文化博覧祭
パロマ本人は結界の都合上、不参加。また結界の仕様上、大々的に観光客を招くことはできない為に国としては控えめな姿勢。しかし使者を送り、魔法使いや研究者を探して招聘を試みたり特産品のチーズなど乳製品を少量だが売っていたりする。
◆絆
楽団トレスムジカ トリオン様【illust/52974637】
公女は国の外に出たことがない。研究が忙しいし、職務上、話題の博覧祭に行くことはできない。でもそれで良かった。民と国を守るのが義務なのだから。それに愛する家族と国民がいてくれれば、それだけで十分に幸せだと思っていた。
――――その楽団が国にやってくるまでは。
見たことの無いショー、初めて耳にする遠い異国の歌。国民誰もが見たこともないほど満面の笑みを浮かべていた。
決して不愉快などではない、この胸のざわめきは何だろう。
「音楽というのは、感動以外にも何かを私にもたらしたわ。外の世界を巡ってきたあなたなら、今私が感じているこの気持ちの名を御存知かしら?」
「たのしい」という感情を知った公女は、以前よりも更に熱心に研究に取り組むようになった。
けれどきちんと食事をして、睡眠もとって、無理はしていない。
楽しさを知り、大きな喜びを覚え、代わりにこの国から出られない悲しさも知った。
だからこそ、次代の番人が悲しまないで済むように、責務を果たすべく働くのだ。
「あなたがたがこの国に来てくださって本当に良かったと思います。トレスムジカの皆さまとトリオンさまに、心より感謝を」
◆関係
チェイズ【illust/52965488】
「私があなたを守るから、あなたも私を守って欲しいの」
「愛しい弟が守ってくれているのだもの、今日も頑張れるわ。……え?もう今日じゃなくて明日……あら、もう二日も経っているの」
→一時期は自分が王位を継いだことを気にしていたが、それでは騎士としての彼を馬鹿にすることになると気付いて以後は全幅の信頼を置いている。
母様:オリム・ツイス=ヘルシュヴェティア【】
「母さまだって知らない、私と母様だけの秘密って、とても素敵に聞こえない?」」
→王族特有の異彩眼を引き継ぐ。また結界の番人として重大な秘密も明かされた。
母さま:パーチェ・S・天石原【illust/52387172】
「私は私の正義を貫きます。……だから泣かないで、母さま。愛する母さまがいるだけで私は強くなれるのよ」
→スィテント一族の触角(魔力操作)、愛を貴ぶ心を継いだ。
敬称略
◆ヘルシュヴェティア公国・所属条件
「弱きもの(※困っている、追われている、病弱、瀕死など解釈はお好きに)」であること。保護を求めてきた者は排除はしない規定。現在は旅人や観光客も受け入れる。
今期は特に魔法に長けた者、何らかの特殊技能・特定分野の知識の保持者などを盛んに招き入れている。
ただし公国に仇なすまたは敵対の恐れのある場合は結界に弾かれる為入国不可能。
また結界は時折、その人の意志に関わらず、「弱きもの」として認識したものを国内へ引っ張り込んでしまうことがあるので迷子も可。
◆絆について
種族年齢性別は不問。何か提案があれば設定などを添えて頂けると嬉しいです。
絆以外で移住や亡命なども受け付けます。既知関係も募集中。
涙に濡れた母の手を握りしめて、少女は微笑う。
「誰もが幸せになれる国なら、母様だって幸せになれなければおかしいわ。大丈夫、その為に私が生まれてきたし、その為に私は生きている。
――――私だって異彩持つ者。幸せの為、務めを果たす覚悟はいつだってある」
幸せを祈る番人は、身を捧げることも厭わない。結界は未だ、命を食らう。
2015-10-13 07:38:20 +0000