小田急電鉄デト1形:
廃車となっていたモニ1形(番号は不明、illust/40688056)の台枠などを流用して1953年に小田急経堂工場で製作された電動貨車。
種別上「電動貨車」となっている電車はこの1形式1両のみである。
台枠の新宿側に凸形の運転台とパンタグラフが載った姿が印象的であり、数ある小田急の電車にあっては
「ゲテモノ」に分類されるべき車輌であろう。台車やモーターもほとんどが廃品の利用であり、
また用途が工場内の車輌入換および、資材輸送に限定されているためATS・列車無線は最後まで搭載されなかった。
そのため車籍を持ちながらも、本線走行は不可能であった。
登場当時は台枠部分が黒、車体が当時の特急色であったオレンジイエローに紺色のツートンカラーだったが、
その後オレンジ色(柿色)に塗り替えられている。この間にも乗務員ドアの開口高さを高くしたり、
新宿側ボンネットに確認用の窓を開けたりとしばしば改造が行われている。
当初は経堂工場、1962年以後は大野工場の入換用としてデキ1050形EB1051号(illust/52752416)とともに活躍したが、
2002年より新型の入換機械に置き換えられ廃車となった。
2015-10-01 11:29:52 +0000