「……すまないが、この子をお願いできぬか」
ビクトールは息をのむ。なんてことだ、彼の眼前にはまるで双子のように瓜二つな"彼女ら"がいたのだ。
片や眠っているのか意識がないのか、おんぶされている方のエリスと今まさに私に語りかけてくる
傷だらけのエリス。
だが至って彼は冷静だった。あぁ、彼女がそうなのだという確信と共に。
「勿論大丈夫だけど、君はどうするんだい?」
「我は……ここに入る資格など無い」
「後ろめたいことでもあるからかい?」
一人立ち去ろうとする彼女を引きとめたのはビクトールの言葉だった。
真実だ。だからこそ出払っている間にやってきたのに、ここまで見抜かれていては返す言葉もない。
そして同時に、「大丈夫だよ」という彼の言葉にどうしようもなくすがりたくなってしまった。
………
……
…
「あぁそうだ、名前はなんていうんだい?君もエリスじゃこの先不便だろう」
「名前か……考えたこともなかったな。我が名は──」
◆
ビクトールさんのマッサージが気持ちよくて何とも言えない表情に。
下記は三章エリス(+シルエット)のおさらい
冒頭
ルーイン到着時にエリスの竜の力が活性化、意図せず飛び去ってしまう。
捕まったあたりでシルエットと分離
中盤
シルエット、ルーインの空気に当てられ黒化。偵察中のはらぺこ兄弟同盟の一行に襲撃
その後撃退され、エリスと同化。
エリス、その間に救出もしくはキノコと遭遇。
終盤
エリスが竜化(傾向:黒)救出されてない場合はここで脱出。
はらぺこ兄弟同盟と合流。
今後の予定
温泉……(?)
以下の方をお借りしました。
はらぺこ兄弟同盟
ビクトール(illust/49808961)
参加
シルエット(白)【illust/51446805】
エリス【illust/49709103】
キャプションの追加、変更等は随時行っていきます。
不都合が有りましたらパラレルスルーでお願いします。
2015-09-27 01:54:14 +0000