殺されてアンデットにされて仲間を襲って
どれだけたったのか
青年が僕らの身体を躊躇なく倒した。
歳は僕と同じか少し上くらいだろうか
彼は倒した僕らの身体から僕らを呼び出して
不思議と僕らはそれに応じていた
身体から抜け出せて僕は初めて僕を見た。
倒された”僕ら”はねっとりと起き上がる
骨が砕けようと 液体が滴ろうと 動ける限り動く
外から見て僕はようやく知った
僕は僕の頭を大事に抱えながら頼りなく低く飛んでたんだ
ああ
そして僕らについてくる。
それともあれは僕だったものか
……わからない
青年の頭の上には一匹、白いうさぎがいた。
喉元に赤い傷
白くて小さなふわふわとした手足
そこから視線を”僕ら”にもどすとやはり僕らを追いかけている気がする
ああ、僕は僕を捨ててどこかに行くんだ
だから”僕ら”が追いかけてくるんだ
そう気づいた。
「もどるかい?それとも一緒に来るかい?」
青年が僕に問うた
ー戻らないー
僕は急いで青年の後ろをついていった。
白くて小さな手足
羽根のない
僕は ちいさなちいさなしろうさぎ
召喚牧師ラテトアと海津見【illust/52169863】
※2p目タイトル関連個所あるため閲覧注意
2015-09-13 03:21:21 +0000