ダゴン(Dagon)は、古代パレスチナにおいてペリシテ人が信奉していたカナン神話の神。
名前の由来はヘブライ語のダーグ(魚)とアオン(偶像)ともダーガーン(穀物)ともいわれる。父親はエル。伝承によってはバアルの父とされる。
魚の頭をもつ海神と考えられてきた。ガザとアシトドに大きな神殿があった。
旧約聖書の中ではイスラエル人と敵対したペリシテ人の崇拝した神と悪神扱いされたが、これは何もダゴンに限らず多くの神が悪魔に落とされている。古い神が次第に悪魔や怪物と貶められる事は、神話の世界では常にあることであり、もともとダゴンは邪悪な神ではなかったはずだが、ユダヤ教で悪神とされ、ユダヤ教から発生したキリスト教でも同様に扱いを受けたことから悪神として定着し、さらにクトゥルフ神話に取り入れられることになった。
2015-08-23 06:50:23 +0000