企画元:pixivファンタジアT【illust/49662235】
ロゴお借りしました!【illust/49664022】
※何かありましたら破損しない程度にお好きにして頂ければと思います。
※二章限定キャラではありませんが、PCと言う程でもないので
現在は参加国、現在地・戦力タグのみ貼らせて頂いております
~レイベルグ所属のとある生徒の手記より抜粋~
あれは一体何なのだろうか。
僕は情けないことに大事なリーグ中に、床に躓いてこの時の為に
準備していたアイテムを一つ駄目にしてしまった。
準備に結構な時間がかかった物だ、思わず自分への不甲斐無さと苛立ちで近くの石を蹴っ飛ばした。
「ピキュ!」
何かいる。
恐る恐る音が聞こえた方をそっと覗くとその丸い物体はいた。
正確に言うと、壁の穴に引っかかっていた。
間抜けな奴だ。
少し驚いたが、僕はそいつに近づいてみた。
ここにいるんだ、リーグに関係あるものかもしれない。
ごつごつした体しか見えないが、僕に気づくとそいつは短い脚を振り回して穴から抜け出そうとした。
試練用の魔物かもしれない、僕は魔法でそいつを吹っ飛ばす事にした。
用心しておくに越したことはないしな。
ところがどうだ。
壁は壊れて穴は広がったが、そいつは吹っ飛ぶどころか傷一つ付いてやいないじゃないか。
防御壁でも張ってるのか?
なんなんだこいつ…
改めて見てみれば、モンスターと言うよりゴーレムなのか?
僕の事など無視して周りの砕けた壁や岩を調べているようだ。
岩や鉱石で体が出来ている。でも態々ゴーレムに防御壁の魔法なんてかけるか?
護衛用だとしても肝心の主人が近くにいない。その上、妨害用でもなさそうなゴーレムに?
こいつの主人は何を考えて作ったんだ…
ふと、そいつの動きが止まった。
さっき僕が駄目にしてしまったアイテムを見ている。
そう言えば床に落としたままだった。
何をする気なのかと見ていたら、突然こっちに振り向いた。
僕に向かってアイテムを差し出してくるから、いらないと言ったら
駄目になったアイテムを飲み込んでしまった。
そして僕に近寄ってくるからなんだと思えば、小さい鉱石を置いていった。
調べによれば、炎の魔力を宿した結構珍しい鉱石らしい。
後から気づいたが、もしかしたらあいつ探索用だったのかもしれない。
そしてもう一つ
他の奴に聞いた話だが、リーグが始まって間もない頃にあいつらしき物体を放す女子の姿を見かけたらしい。
レイベルグの生徒の格好をしていたらしいが、あんなゴーレムを使う奴なんていただろうか…?
2015-06-21 12:01:13 +0000